きなこのブログ

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戦争とコロナは「上の方」のリセットの手段

「大リセット=新常態=新しい生活様式」のからくり
https://tanakanews.com/201204reset.htm

またもや軽信的な方々から「お叱り」や「違和感の表明」など(笑)な反応を受けるかもしれないが、新型コロナの危機開始後まもなくの今年5月ごろから世界的にお達しが出た「新しい生活様式」「ニューノーマルについて、とてもインチキっぽいなという印象を、私は当初から持ち続けている。

 

新型コロナは当時、2002-03年に発生したSARSのように数か月で消滅する感染症になるかもしれなかった。

 

それなのに、そんな実体的な状況を無視して、早い段階(3月後半)から「新型コロナの感染はものすごく長く続く」という言い方が米欧の上の方から流れてきた。

 

同時に「世界的に厳しい都市閉鎖が必要だ」という話も出てきた。

 

そして、それがそのまま、恒久的、不可逆な感じの転換を意味する「新しい生活様式」や「ニューノーマル(新常態)」という、全人類の生活規範を根本から強制的に変える事実上の上意下達の命令になった。


中国で新型コロナが発生した後、年初から3月中ごろまでは、世界的にコロナの感染拡大を傍観している様子見の観があった。

 

それが急に3月後半に、感染の長期化が確定的に語られ出し、都市閉鎖や外出禁止の強要が世界的に始まった。

 

その後、コロナの病気としての特性に対する確定的な解明は何か月たっても進まず、いろんな説が出てきたが未確定のまま放置され、半永久的に都市閉鎖や外出禁止・マスク強要が必要なんだ、大変な病気なんだ、という話だけが流され、こうしたあり方に疑問を持つ者への取り締まりや攻撃、疎外も進められた。

 

なぜそうしなければならないのかについてきちんとした説明がないまま「新しい生活様式に従いましょう」という半強要だけが延々と続けられている。

 

遺伝子の断片をコンタミで拾っていかがわしい陽性を出すPCR検査を急増して感染者の増加を演出し、大変な病気だと騒いでいる。



これは「世界の上の方(覇権運営勢力)」が、コロナの特質の確定や危機の解決を意図的に先延ばしして危機の「大変さ」だけを誇張・扇動し続けて、愚策と知りつつ都市閉鎖や新しい生活様式を人類に強要する策に見える。

 

「上の方」は、コロナをできるだけ早く解決したいように見せかけて、実はコロナの危機をできるだけ長引かせ、自滅的な都市閉鎖などを延々とやるのが真の目的だと感じられる。

 

 

日本政府は、国際的な「もっと上の方」から言われてやっている「中間管理職」にすぎない。

 

今のようなコロナ危機の長期化は、欧米経済を自滅させる。

 

コロナ対策と称して人々の自由やプライバシーも奪われ、リベラル資本主義は風前の灯だ。

 

戦後の世界経済を支えてきた欧米の完全雇用と大量消費の体制が崩れていく。

 

対照的に、中国は早々と危機を脱して経済成長を復活させ、内需拡大策(双循環)を開始して世界で最も有望な巨大市場となり、日本や韓国が米国側から中国側に乗り移ることを招いている。

 

日本や韓国は、中国の傘下に入るのと引き換えに甘いコロナ対策で許されている感じだ。

 

コロナ危機は、欧米の覇権を自滅させ、中国を台頭させて、世界の覇権構造を多極化している。

 

米中枢に「隠れ多極主義者」がいるという私の以前からの見方からすると、コロナを使った危機の扇動は彼らの仕業である。

今年初めにコロナ危機が始まった後、今夏にはダボス会議世界経済フォーラム(WEF)が「大リセット」という言い方を開始(再燃)した。

 

大リセットは中身が曖昧だが「全人類を巻き込んだ世界規模の不可逆的な大転換がこれから起きる」というシナリオを提示している。

 

欧米のエリート・エスタブが運営するWEFは「世界の上の方」であり、コロナ危機を長期化・扇動している「覇権運営勢力」と同じ勢力だろう。

 

新しい生活様式ニューノーマルが人類の規範になることは、大リセットの一部であると考えられる。

 

大リセットとはつまるところ、覇権構造のリセット(不可逆的な転換)、戦後の米国覇権体制が崩れて中国などが台頭して多極化することだろう。

日本政府が5月から国民に半強要している「新しい生活様式日本だけのものだが、それの世界版としてニューノーマル(新常態)」がある。

 

これは、コロナで始まった概念でなく、もともとはリーマンショック後に世界経済がそれまでの体制から新たな体制(新常態)に不可逆的に転換したことを指す概念としてリーマン倒産後に打ち出された。

 

2008年のリーマン危機までの世界経済は、1985年の米英金融自由化で作られた債券金融システム(それまで金融の範疇外にあった各種の価値を債券化して金融に取り込む新システム)だった。

 

1985年から2008年まで、世界経済は債券金融システムのバブル膨張に下支えされて成長してきた。

 

債券金融システムは米英が中心であり、米英覇権はその上に乗っていた。

 

リーマン危機でそのバブルが破綻し、米国債やドルの崩壊まで発展すると一時は予測されたが、米連銀(FRB)など米欧日の中央銀行群が造幣して資金を金融システムに注入(債券買い支え)するQE(量的緩和策)を開始・強化したため、米国債やドルを頂点とする債券金融システムは延命している。

 

QEで債券金融システム(米英覇権)を延命させる新体制が、リーマン後の「新常態」の中身である。 

金融システムや米英覇権は延命しているものの、以前の広範な市場原理を使ったバブル膨張に比べると、QEによる延命策は影響力が限定的だ。

 

金融システムは何とか延命できても、実体経済の成長が鈍化し、貧困層中産階級に回るお金が減り、世界的な貧富格差の増大になっている。

 

リーマン危機後12年が過ぎたが、米国中心の国際金融システムはますますQEに依存する状態になっている。

 

当初はいずれQEを減額して自由市場(金融バブル)の機能を蘇生させる予定だったが、全くそうなっていない。

 

自由市場の機能は全く蘇生せず、金融はすっかりQE中毒になっている。

 

リーマン後の新常態は、不可逆的なものになった。

 

QEは恒久化できないので、いずれ破綻する。

 

破綻したら、米国債やドル、米英覇権も終わる。

 

世界は多極型に転換する。

 

その意味で、リーマン後の経済の新常態と、コロナ後の大リセットや新しい生活様式は同じものを指している。

今年3月、コロナ対策として世界的に経済を自滅させる都市閉鎖が始まり、経済がひどく縮小して世界恐慌になったのを各国の赤字国債発行で穴埋めし、赤字国債を買い支える役割としてQEが使われるようになった。

 

金融だけでなく、実体経済までQEで支えている。

 

いずれ全国民に生活費を支給するUBI(ユニバーサル・ベーシックインカム)が始まり、その資金もQEよる国債購入で賄われ、QEは経済のすべてを抱えることになる。

 

UBIは通貨と商品の供給バランスを崩して超インフレを引き起こし、米国債金利上昇からドル崩壊につながりかねない。

 

これが経済面の大リセットになる。 

今はまだ米国債金利がQEによる買い支えによって非常に低く抑えられ、大リセットは起きていない。

 

しかし、少し前まで米国債を旺盛に買っていた世界の政府や投資家は米国債の購入量を減らし、代わりにQEの資金が米国債を買い増している。

 

世界各国の、米国債(=ドル、米覇権)に対する信用が落ちている(米国債は高価・低金利すぎる)。

 

潜在的に大リセットが近づいている。

 

リーマン危機からコロナ発生までを「新常態」、コロナ発生から今後の大リセット(ドル崩壊)までの今の時期を「新々常態」と呼ぶべきかもしれない。

「新常態」は、リーマン危機後の中国経済の転換をさす言葉としても使われている。

 

世界経済的な新常態の概念と、中国経済の新常態の概念はつながっている。

 

リーマン危機後のQE依存の新常態は、金融だけ救済して世界の実体経済の悪化をあまり救えないので、実体経済の製品の製造輸出で発展してきた中国経済の成長も鈍化した。

 

それで習近平は2014年に成長鈍化への対応策として中国の新常態を言い始めた。

「新常態」は「双子の循環」の布石だったともいえる。

 

双子の循環(双循環)は、習近平が今年8月に打ち出した、中国経済を輸出主導型から内需主導型に転換していく15年計画だ。

 

習近平は、コロナ危機が起きて米欧の消費が急減し、中国から米欧への輸出が減ったのを見計らって、かねてからやろうとしていた中国経済内需主導型への転換を開始した。

 

中国は、経済を米欧に頼らなくなった分、米欧から求められてきた民主化などの要求にも応える必要が低下した。

 

それで習近平は、民主主義やリベラルを装うためにやっていた共産党の集団指導体制をやめて自分の独裁を強化し、やりたいようにやり始めた。

話がすごく広がってしまったが、要するに、新(々)常態と大リセットと新しい生活様式は、同じものを違う側面から見ている用語である。

 

それらが意味するものは米国覇権の自滅と覇権多極化だ。

 

もう少し詳述すると完全雇用と大量消費、全国民の中産階級化などで構成される戦後の米欧のリベラル資本主義体制を、コロナを使って自滅させること」とか「リーマン後、米欧金融を延命させてきた米欧日の中銀群のQEをコロナを使って限界以上に拡大させて破綻させ、米国の覇権を金融面から自滅させること」とか「米国覇権を自滅させる一方で中国を台頭させ、日韓を米国傘下から中国傘下に移転させて中国を強化し、覇権を多極化すること」である。

「米欧の上の方が自分らの覇権の自滅を望むはずがない」と言う人もいるので、他の理由についても考察してみる。

 

よくある見立ての一つは「製薬会社がワクチンで儲けるためにコロナ危機が起こされた」というものだ。

 

コロナを長期化し、生半可にしか効かないワクチンを繰り返し全人類に強制的に接種する体制を作り、製薬業界がボロ儲けする、というシナリオだ。

 

この説が間違いである理由の一つは、都市閉鎖の経済的なマイナスの総額は、製薬会社のプラスの儲けの何千倍もの額になる点だ。

 

製薬業界は、他の諸業界から袋叩きにされてコロナ危機の扇動をやめさせられてしかるべきだ。

 

加えて、コロナのせいで全世界の病院が、コロナ以外の患者の受け入れを渋る傾向になり、患者自身も病院に行けない・行きたくない状況だ。

 

コロナ以外の分野の病院が世界的に経営難になっている。

 

これは製薬会社にとって大損だ。

 

コロナ以外の医薬品や医療機器の儲けの消失は、コロナのワクチンの儲けの何十倍もの損失になる。

 

製薬会社黒幕説は妄想だ。 

「国際的な上の方・エスタブたちが下々の人類に対する管理強化をやりたくてコロナ危機を扇動している」という「管理強化説」も存在する。

 

全人類の位置情報の管理強化、通貨デジタル化による資金移動の監視強化、ワクチン接種した人だけ旅行できる免疫旅券制度など、たしかにコロナ危機は人類の管理強化になっている。

 

だがこの説はエスタブたちにとって最も儲かる最上の世界体制はリベラル資本主義の自由市場だ」ということを忘れている。

 

エスタブにとって、管理強化のプラスより、リベラル資本主義の自滅のマイナスの方がはるかに大きい。

 

管理強化が目的なら、他の方法がとられたはずだ。

 

目的は管理強化でなく自滅そのものであると考えざるを得ない。 

コロナ危機やQEで米欧を自滅させる理由が多極化であるとして、今なぜ多極化が必要なのか。

 

歴史的に考えてみるのが良い。

 

米欧の「上の方」=エスタブ=国際資本家たちが多極化を試みたのは今回が最初でない。

 

2度の世界大戦は、多極化の試みでもあった。

 

世界大戦によって、大英帝国を筆頭とする列強を自滅的に共倒れさせ、列強が自滅したしかばねの下から植民地支配されていた諸地域が独立して新興の国民国家発展途上国)になっていき、中産階級を育成して世界経済の新たな牽引役になっていく、というのが世界大戦誘発の隠れた「裏のシナリオ」だった。

 

2度目の大戦では、戦後の新体制の後見役を米国がやり、ソ連中国も国連P5に入れて多極型の世界秩序になるはずだった。

 

だが、英国が米国の覇権運営体(のちの軍産複合体)に取り付いて戦後の世界を冷戦体制にしてしまい、新興の途上諸国の多くがソ連中国側に分類されて敵視・経済制裁され、経済成長を阻止され続けた。

この冷戦体制を破壊したのが隠れ多極主義者のニクソンレーガンだった。

 

冷戦終結とともに、欧州を米国から自立した「極」にするための欧州統合・EUの計画も始まった。

 

しかし冷戦終結後、米英は金融の債券化で経済力を拡大して世界から旺盛に輸入し続ける金融覇権・消費覇権のやり方で覇権を維持し、中国など多くの途上諸国が米国への輸出で儲けて満足し、多極化が進まなかった。

 

米国に楯突く諸国は人権などの口実で経済制裁されて抑止され続け、欧州も対米従属から離脱したがらなかった。

 

債券化は、冷戦終結(1985年の英米金融自由化)からリーマン危機まで23年続いたバブル膨張であり、永続化できるものでなかった。

 

リーマン危機で債券金融システムが破綻し、世界経済を中国など途上諸国の実体経済の発展によって成長させる新体制に移行する必要が再び出てきた。

新体制への移行には、米国覇権の自滅と多極化が必要だった。

 

米国覇権を自滅させないと、覇権運営体は、中国など途上諸国の経済を破壊して移行を阻止しかねないからだ。

 

覇権運営体の内部は、覇権の維持に固執する勢力(軍産など)と、世界的な経済発展を優先したい勢力(資本家など)とがずっと暗闘していた。

 

911で軍産の権力を急増したが、資本家側は米政権中枢に過激なネオコンを送り込んでイラク侵攻など自滅的な軍事戦略をとらせた。

 

リーマン危機後、QEでドルを延命させる策がとられたが、短期間で終わるべきQEを長期化させる自滅策がとられ、冷戦後の米国覇権の根底にあった債券金融システムは蘇生しないままになった。

新型コロナは当初、中国経済を破壊する軍産の策として武漢で発祥させられた観があるが、米中枢の隠れ多極主義者はコロナを中国から世界に蔓延させ、その対策として米欧経済を自滅させる都市閉鎖策がとられるように仕向けた。

 

中国を潰すためのコロナは、米欧を潰すものに変質した。

 

コロナは、米欧のリベラル自由主義体制を破壊して中国みたいな管理・監視のきつい社会に転換させている。

 

コロナは米欧を「中共化」している。(笑)だ。

 

日韓は、コロナの長期化とともに、経済的なサバイバルのため米国の傘下から静かに抜けて中国の属国になっている。

 

日本人自身が気づかないうちに、日本は多極化の象徴になっている。

 

日本は、中国側に入ったので、厳しい都市閉鎖をやらずにすみ、少しやっているふりをするだけで「上の方」から許してもらっている。

コロナ危機は、世界大戦以来75年ぶりに、人類の全員を巻き込んだ大転換になっている。

 

2度の大戦は、英国(列強)覇権を壊して多極型にすることで植民地を独立させて世界経済の発展の主役にするために行われた。

 

コロナ危機は「大リセット」つまり米国覇権から多極型覇権への転換をもたらすが、これも、世界の(金融バブルでなく)実体経済の発展を妨害する冷戦後の米国覇権(とそこに従属する存在に成り下がったままの欧州)を自滅させ、中国など途上諸国をリセット後の世界経済の発展の主役にするために長期化させられている。

 

世界経済の長期的な発展加速のためのリセット、旧体制破壊の策略としてみると、2度の大戦とコロナ危機は同じ役割を担っている。

かつて2度の世界大戦で多くの人が死んだ。

 

今回のコロナ危機では、多くの人が失業して貧困層に突き落とされ苦しんでいくが、死者は少ない。

 

世界の統計上のコロナの死者のほとんどは実際の死因がコロナ以外であり、コロナ自体は世界の死者の総数をほとんど増やしていない。

 

覇権転換の策略として、コロナ危機は世界大戦よりも大きく「改善」されている。

 

また、大リセット=覇権の転換が終わり、途上諸国の経済発展が軌道に乗れば、欧米も自滅過程が終わって再起する可能性がある。 

書き散らかした。

 

今回の記事は数日間の考察の末に書いたが、考察が広範囲にわたったので、考えたことの中で書き漏らしたことがいくつかありそうだ。

 

この話は今の世界にとって最も重要であり、何度も考察して書いていく必要がある。

 

あらためて書きたい。