きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

“菅おろし”の怪文書が投げ込まれる

 

孤立深める菅首相 長男接待問題の流出元探しは私事
https://yuzawaheiwa.blogspot.com/2021/03/blog-post_30.html

息子の正剛氏が絡んだ東北新社の接待問題で窮地に立たされた菅首相は、内閣官房長官時代にそうしたように、官邸ポリス週刊文春にリークした官僚を探させましたが見つからなかったようです。

 

あそこまで接待の場所や時刻等を詳細にリークできるのは東北新社側の人間ではないのかという見方も有力でした。

NEWSポストセブンによれば、いまも菅氏は杉田和博官房副長官や滝沢裕昭・内閣情報官を呼んで、「まだわからないのか」と迫っているということです。
 

これに関して中野晃一・上智大教授はある講演会で、検察に安倍元首相に対する事情聴取を認めるなどして、菅首相が本格政権への野心を示し始めたことを快く思わない勢力が週刊誌にリークしたとする、「権力争い」という見方を示したということです。

 

そうなると官邸ポリスも簡単には真相をバラせません。

 

あれやこれやで首相としては憤懣やるかたないことでしょう。
 

菅氏はこれまで脅しとエコヒイキの人事で官僚を従わせてきた人間なので、当人が孤立して官僚を掌握できないとなれば、官僚は面従腹背サボタージュを始めます。

 

官邸の機能不全ということです。
 

コロナ対策における厚労省無為無策はその説明だけでは尽くせませんが、結果的にそれが政権の無為無策につながっている以上首相の責任は免れません。

 

機能不全が明らかになった時点で退場するのが筋でしょう。
 

NEWSポストセブンを二つの記事を紹介します。



孤立深める菅首相 長男接待問題の流出元探しで官邸もピリピリ
NEWSポストセブン 2021.03.19
週刊ポスト2021年4月2日号
 

総理大臣の統治能力は、官僚をいかに使いこなすことができるかにかかっている。

 

官房長官時代に官僚人事を掌握していた菅義偉・首相は、政権運営に強い自信を持っていた。

 

しかし、その首相がいまや官邸で孤立を深めている。
 

「総理はもともと猜疑心が強いほうだが、長男の正剛さんの接待問題が発覚してから疑心暗鬼になっている。杉田和博官房副長官や滝沢裕昭・内閣情報官を呼んで『誰がリークしたか調べろ』『まだわからないのか』とピリピリしているから官邸では誰も総理に近づきたくない雰囲気がある」(官邸の中堅官僚)

菅首相の秘密主義がそれに拍車を掛けている。
 

「総理は正剛さんとの関係がうまくいっていないようで、本音は“息子が余計なことをしやがって”と思っているのではないか。それでも秘書官にも家族のことには立ち入らせない。官邸幹部は『息子さんに直接連絡を取らせてもらえないから事情がわからずに対応策が立てにくい』とこぼしている」(同前)

総務省の接待問題では首相側近といわれた谷脇康彦・前総務審議官が辞職に追い込まれ、霞が関では「総理の息子のスケープゴートにされた」と囁かれている。
 

菅首相の官僚掌握力は「従う者は出世させる」というエコヒイキ人事に依っていただけに、掌握力が弱まると役人は面従腹背を決め込み、サボタージュする悪循環に陥る。
 

国民にとって深刻なのは、菅首相の求心力低下がコロナ対応の不手際に直結していることだ。

「これはどういうことなんだ!」
 

菅首相が周囲に厚労省への苛立ちをぶつけたのは、1都3県の緊急事態宣言延長の方針を明らかにした3月5日の参院予算委員会の直後だった。
 

「総理は緊急事態宣言後に日本医師会日本看護協会日本病院会など医療関係6団体のトップと会談し、医療崩壊防止のために医療機関への支援増額を約束すると、厚労省に具体的な医療崩壊防止策を持ってくるように指示した。厚労省は病床確保やワクチン接種体制を進めるために医療関係団体の協議会を設置すると報告した」(新型コロナ対策本部関係者)


その日の参院予算委員会でも、医療崩壊防止策として「協議機関を設置する」と胸を張った。
 

ところが、野党議員から厚労省の通達を示され、「協議機関は昨年3月1日に設置されている。これが機能しなかったから医療崩壊を招いた」厚労省の“サボタージュ”を指摘されて大恥をかいた。
 

厚労省に誤魔化されていたことを知った総理は、田村憲久・厚労大臣を厳しく叱責した」(前出・対策本部関係者)

身内の不祥事が泥縄のコロナ対応を招き、国の危機を一層深めている。



自民議員事務所に怪文書 菅首相の首すげ替えて総選挙乗り切る狙いか
NEWSポストセブン 2021.03.20
週刊ポスト2021年4月2日号
 

燃え広がる一方の長男接待騒動にコロナワクチン接種や緊急事態宣言解除など問題山積の菅政権。

 

安倍政権時代に危機管理を一手に担っていた「女房役」は、自分が主役になると支えてくれる人が誰もいないことに気づいたようだ。

 

安定感を失い、周囲を巻き込む“ご乱心”ぶりを発揮し始めた。
 

官邸内が、接待問題の情報をリークした犯人捜しでピリピリする中、自民党内でも菅義偉・首相の神経を逆なでするような不穏な動きが始まった。
 

さる3月初旬、議員会館自民党議員の事務所ポストに1通の文書(A4判1枚)が投げ込まれた。
 

受け取った議員からは「政局の幕開け」「菅おろしの序章じゃないか」と波紋が広がっている。

文書の差出人は〈総選挙前に党則第6条第1項(総裁公選規程)に基づく総裁選挙の実施を求める会〉となっているが、代表者も連絡先も書かれていない。

 

いわゆる怪文書の類いだが、内容は、菅首相を批判するわけでも、総裁公選規程にある「総裁リコール」を呼びかけるものでもない。


衆議院議員は、今年の10月21日に任期満了を迎えるため、今年中に総選挙が行われることになります。また、自民党総裁も9月30日で任期満了となります〉

冒頭に国会議員なら誰もが知っていることが書かれ、9月5日に東京五輪が閉会した後の政治日程案が、
9月 7日 自民党総裁選挙告示
9月20日 総裁選挙投開票日(総裁決定)
9月22日 首班指名
9月27日 解散
10月24日  総選挙投票日

などと表にまとめられている。
 

さらに10月21日の衆院の任期満了まで臨時国会を開き、その日に衆院を解散した場合は「11月28日投開票」公職選挙法で認められる最も遅い総選挙の日程〉と指摘されている。

これがなぜ、“菅おろし”と受け止められているのか。
 

自民党内には、支持率低迷中の菅首相による解散・総選挙を恐れる空気が強い。

 

それを物語るのがポスター問題だ。
 

公選法では、任期満了の半年前になると候補者のポスター掲示が禁止される。

 

そのため、議員は党首との2連ポスターなどに貼り替えるが、自民党菅首相とのツーショットを敬遠する議員が多い。

 

東京選出議員の地元秘書が語る。
 

「今回は4月21日までにポスターを貼り替えなければならないが、不人気な菅さんとの2連にしたら票を減らしてしまう」
 

そこにこの文書が配られた。

 

自民党中堅議員は、「総選挙を最大11月28日まで引き延ばせるとは知らなかった。それなら、9月の総裁選で新総裁が誕生すれば、首相就任後に国会で所信表明を行なってから解散・総選挙という日程が可能になる」と語る。

政治ジャーナリスト・藤本順一氏が指摘する。
 

「文書の意図は、総裁選で菅総理のクビを挿げ替え、新しい看板で総選挙を乗り切ろうということ。それまでは菅首相の解散権を封じ込めなければならない。それを日程表だけでピンポイントで訴えている。総務省の接待問題など政権不祥事が発覚した背景には霞が関の造反があると見られており、それと自民党内のアンチ菅勢力が手を組んで仕掛けているとすれば、根は深いのではないか」

この文書、内閣情報調査室を通じて官邸にもあげられているという。