人類を怒らせるための大リセット
https://tanakanews.com/220529WEF.htm
地球温暖化問題は、化石燃料の燃焼などによる人為によって地球(対流圏)の気温が急上昇して人類の生活が脅かされたり自然が破壊されたりするので、化石燃料の利用を急いで減らすなど対策が必要だ、と主張されている問題だ。
この話が事実であるためには、
(1)対流圏の気温が急上昇していることと、
(2)気温上昇の原因が化石燃料の燃焼などの人為であること、
という2点が現実に起きていることが必要だ。
欧米各国の政府やマスコミ権威筋はこれまで(1)(2)が間違いない事実だと言ってきた。
だが最近の分析によると、この25年ほど、対流圏の気温は少しずつしか上がっておらず、温暖化対策が必要な急上昇になっていない。
https://thenewamerican.com/report-no-evidence-of-a-climate-crisis/
また、この危機的でない緩慢な気温上昇の原因と思われるものは化石燃料の燃焼などの人為でなく、循環的な太陽の活動の変化によるものだと結論付けられている。
要するに(1)も(2)も起きていない。
地球はほとんど温暖化していないし、人為説は正しくない。
温暖化に関する根本的な再議論が必要な状況になっている。
だが、欧米などの政府や権威筋は、大間違いである「急速な温暖化」「その原因は化石燃料など人為」を主張し続け、再議論を拒否している。
こうした温暖化問題の根本的な間違いは、米国の共和党筋などが以前から指摘してきたが、ずっと無視されている。
そして最近は、間違いである地球温暖化人為説をもとに、各人がどのくらい温暖化を引き起こす活動をしているのかを、各人の行動や食べ物、生活様式などを常時監視することで測定する「炭素足跡追跡システム(カーボン・フットプリント・トラッカー)」を導入しようとする動きが始まっている。
このシステムは中国の大企業アリババが開発し、先日開かれたダボス会議で発表した。
スマホのGPS機能を使って各人がどこにいるかを常時監視し、デジタル決済を監視して食べたものや買ったものなども監視し、各人がどのくらいの量の炭素発生につながる行為をしているかを測定する。
(アリババは中国の民間企業だったが力を持ちすぎたため、中共に敵視され乗っ取られた)
中国はコロナ危機以来、各人のスマホを使って人々の行動を共産党政府が細かく監視するシステムが作られており、アリババの新システムもその延長線上にある。
アリババは、新システムは政府による監視システムと別物で、上からの監視でなく人々が自発的に使うためのシステムだと言っているが、中国政府はいつでもアリババが収集したデータを勝手に使えるようになっている。
中国政府が導入を試みている「デジタル社会通信簿」の制度とつなげて、炭素足跡が少ない人に加点し、多い人を減点することも可能だ。
地球温暖化人為説は間違いなので、炭素足跡の考え方も不必要で、そのための各人に対する行動監視も要らない。
それなのに、間違いの屋上屋を重ねて、人々の行動監視が強められている。
要するに、温暖化問題を口実に、共産党政府が人々の行動監視を強めたいだけだろう。
新システムは、温暖化問題に対する人々の意識を高めて温暖化危機を防止するためのものとされ、中国だけでなく欧米諸国を含む世界中に導入する構想だ。
最初に試みられる場所が中国であるだけだ。
ダボス会議は欧米のエリートたちが集まる世界的な会議だ。
エリートたちが構成する欧米各国の政府は、中国のことを人権侵害する極悪な国だと非難し続けてきた。
しかし、欧米を代表するエリートたちの集まりであるダボス会議で、中国の人権侵害的な行動監視システムを欧米など世界に広げることが検討されている。
ふだん中国を極悪と非難する欧米エリートが、中国並みの極悪な人権侵害をやろうとしている(人権より温暖化対策が重要だということになっている)。
イタリアでも似たようなシステムの導入が検討されている。
ローマ法王は、国連に世界政府的な機能を持たせ、罰則付きの強権的な地球温暖化対策をやるべきだと言っている。
馬鹿げている。
欧米は化石燃料の代わりに自然エネルギーを使おうとしてきたが、自然エネルギーの発電量は伸び悩み、化石燃料を代替できていない。
欧米は化石燃料への依存をやめられず、石炭を減らして天然ガスを増やすぐらしいかできていない。
欧州は天然ガスの輸入をロシアに依存しており、ウクライナ戦争が始まって欧州がロシアからの天然ガス輸入を止めたくても止められず、ロシアに要求されるままにルーブル払いでガスを輸入し続けねばならない状態だ。
ウクライナ戦争は、米国がウクライナの政権を転覆して極右化して国内のロシア系住民を殺す内戦をやらせた末のロシアの反撃(正当防衛)として起きている。
欧州がやっている天然ガス輸入停止の対露制裁はお門違いだ。
欧州は、お門違いな温暖化対策の結果、ロシアの天然ガスに依存し、その上でお門違いな対露制裁としてロシアからのガス輸入を止めようとしてやれずに自滅している。
コロナ対策や「次のパンデミックへの対策」も、温暖化問題と同様、対策になっていない超愚策が強要され、独裁的な強権体制が組まれている。
アリババなどが開発している常時監視的な炭素足跡追跡システムは、新型コロナの感染追跡システムを拡張して作られている。
ワクチン旅券も、同じシステムの上に乗せられる。
全てを社会通信簿システムとつなげられる。
コロナ愚策の強要に従わない者は減点される。
コロナワクチンは、連打すると自然免疫を破壊することがしだいに確定的な形でわかってきているが、それでも欧米や日本では3回目や4回目の効かないワクチン接種が強要ないし奨励されている。
効かない上に害悪なのに、それは無視され、多くの人が言われるがままに何度も接種している。
一昨年以来のコロナ危機では、各国とくに欧州や豪NZなどの米同盟諸国の政府がWHOから国家主権を剥奪され、WHOが指名したコロナツァーが全権を握り、都市閉鎖やゼロコロナ、ワクチン強制など超愚策をやり続けた。
今後「次のパンデミック」が襲来した時に自動的に各国の主権がWHOに移るようにする国権剥奪・世界政府的な「パンデミック条約」も締結に向けて話が進んでいる。
新条約下では、国家主権をWHOに譲渡しない国が処罰される。
米国は天下の覇権国なのに、バイデン政権はパンデミック条約に賛成し、国権(と覇権)をWHOに譲り渡すことに同意している。
ビル・ゲイツや米諜報界が準備しているだろうから、次のパンデミックが襲来するのは時間の問題だ。
パンデミック条約が締結されるまで今のコロナが続き、コロナ終了後しばらくすると次のパンデミックが来るシナリオかもしれない。
ダボス会議を主催する世界経済フォーラム(WEF)は、これらの温暖化対策やコロナ対策などをひっくるめて「大リセット」と呼んでいる。
大リセットとしてはこのほか、食肉用の家畜の飼育は温室効果ガスの発生を増やすので、温暖化対策として人類に対し、家畜の肉でなく昆虫を食べることを奨励する試みとか、食糧難への対策として遺伝子組み換え作物の育成を世界的に奨励して人類に食わせる試みなどが出ている。
人々は、インチキな温暖化対策やコロナ対策の口実で上からの監視下に置かれ、人権侵害や行動制限を強められ、尊厳を剥奪された状況で、肉ではなく昆虫を食べるようになり、遺伝子組み換えされていない食料は金持ち専用になる。
人々が選挙で選んだ政治家はWHOや国連・世界政府に国家主権を奪われ、世界政府の正体不明な国際官僚(とその背後の米諜報界?)が覇権や権力を握る。
おかしいぞと声を上げる者たちは陰謀論者やテロリストのレッテルを貼られて抹殺される。
それが大リセットの全体像だ。
これらの話は米欧日のマスコミがほとんど報じないので「陰謀論者の妄想」のように思われているが、そうではなく現実だ。
米議会のランド・ポール上院議員は、ダボス会議のエリートたちによる全く民主的でない世界政府作りを強く非難している。
大リセットがひどいものであることは、オルトメディアに接する人々の多くが知るところとなっている。
だが、WEFやエリートたちはなぜこんな馬鹿げたことをしているのかという理由の分析は少ない。
「害悪なワクチンを人類に強要して人口を強制的に減らしたいんだ」という説明があるが、私から見るとそれは違う。
エリートつまり資本家たちは、人口が多い方が消費が増えて好都合だ。
人口が多すぎると食糧難になるという説も違う。
食糧難を解決する進歩や発展が経済成長になり、資本家を潤わす。
中国は、中華民国の初期に選挙をやって民主主義を実践しようとしたが全くダメだった。
中華人民共和国は建国時から共産党の一党独裁で、党員は昔から通信簿制度(档案、タンアン)で縛られていた。
だからコロナや温暖化対策を口実に中国政府が人権無視で人々への監視体制を強化しても、まあそうだろうなと思う。
その程度の国だ。
だが、中国と対照的に欧米諸国は民主主義で人権も重視して繁栄してきた。
それが欧米の強さであり良さだった。
その欧米が、コロナや温暖化対策を口実に、中国と同じ人権無視な監視体制を強化し、挙げ句の果てにパンデミック条約で国家主権をWHOに奪われることに同意している。
欧米は自滅して、中国並みの悪い国に成り下がっている。
大リセットの事態は欧米にとって全く不必要だ。
なぜこんな馬鹿げた状態にしているのか。
私の見立ては、いつもの「米諜報界の隠れ多極主義」の話だ。
大リセットは米連銀がQEをやめようとした2014年に最初に提唱された。
そのことから考えて、ドルや米国覇権の崩壊に関連した事業だ。
連銀は2018年にQEを再開し、米覇権も延命するかと思われ、いったん大リセットの話も下火になった。
だが2020年からコロナが始まり、連銀はコロナ対策としてQEを大幅増額してQEの寿命が短くなり、昨年末から現在進行形のQE終了・QTにつながった。
大リセットは、コロナの超愚策として再び騒がれるようになった。
大リセットは、米国覇権の延命を失敗させる策になっている。
大リセットは「覇権体制の大リセット」のことだろう。
米単独覇権が崩れ、多極型の体制へと大リセットされる。
コロナや温暖化対策を口実に、欧米を自滅させるディストピアな策が大リセットとして行われている。
WEFは2021年初のダボス会議を習近平に乗っ取らせた。
習近平はダボス会議の主題的な演説を担当し、その前後から欧米はコロナや温暖化への対策として人権無視でディストピアな監視体制を強化させられ、中国並みの国に成り下がることを強要された。
中国が台頭し、欧米の優位は失われた。
これはWEFが書いた大リセットの意図的なシナリオだろう。
大リセットは米英加などアングロサクソンに支持されているが、同時に中共に乗っ取られている。
前回の有料記事で示した「左派覇権主義vs右派ポピュリズム」の対立構造で見ると、大リセットはまさに左派覇権主義である。
右派ポピュリズムは大リセットの敵だ。
温暖化もコロナ愚策も、米民主党が推進し、共和党は反対してきた。
左派覇権主義のバイデン政権は中国敵視を掲げているものの、中国は大リセット支持であり、その点で今の米政府は本気で中国を敵視しない・できない。
エリートが推進する大リセットは、人々を怒らせ、エリートを敵視させるためのものでもある。
怒った人々は、左派・民主党でなく右派ポピュリズム・トランプ共和党のもとに結集する。
米国では今年の中間選挙も2024年の総選挙(大統領選)も、共和党やトランプの勝ちになり、米国は反エリート・大リセット反対・中国敵視の右派ポピュリズムの国になっていく。
ナショナリズムが強くなり、国権をWHOに譲り渡すパンデミック条約を離脱する。
米国の覇権運営を担当してきたエリートたちは力を失い、マスコミは化けの皮が剥がれて信用失墜し、覇権放棄が進行し、QTでドルが崩壊して多極化が進む。
欧州ではオルバンのハンガリーが右派ポピュリズムであり、トランプを師事している。
フランスのルペンは今回負けたが、いずれフランスも右派ポピュリズムになる。
ハンガリーみたいな国があちこちで出てくる。
欧州は、右派ポピュリズムに席巻されエリートが失権すると、対米従属やロシア敵視をやめて自立していく。
WHOによる国権の剥奪は阻止される。
大リセットは、右派ポピュリズムによって潰され、乗り越えられるために存在している。
大リセットがひどいディストピアを描き出すほど、右派ポピュリズムが鼓舞される。
各国はナショナリズムを強め、国権剥奪のパンデミック条約を壊していく。