きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

滅び行く日本に生まれた若い君たちへ 3 ~人命を人命とも思わない連中~

 

[入管法改悪案] 6月8日参院法務委員会で不意打ちの強行採決公明党・杉久武委員長の職権で / 一部始終を収録されていた石垣のりこ議員
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=347199

2021年にいったん廃案となった入管法改正案でしたが、多くの人権侵害を抱えたまま今国会に再提出され、参議院・法務委員会で「嘘ついて、隠蔽して、立法事実も曖昧なまま6月9日金曜日に強行採決されようとしている」と緊張が高まっていました。

 

しかし公明党・杉久武委員長が不意打ちのように職権で8日の採決を決め、議場は騒然となりました。

 

 

案の定、メディアは、れいわ新選組山本太郎議員が採決にあらがって他の議員にケガをさせ、懲罰動議の対象になったと報じました。

 

 

この報道に対して蓮池透氏が選んだ動画が効いています。

 

 

ケガを負わせるとはこういうことを言う。

 

 

ネット上で様々な動画や画像がアップされている中で、石垣のりこ議員は「委員会室の中は、中継で見るのとは随分と空気が違うので、委員長の着席から強行採決までを編集なしでUPさせていただきます。」と、31分の動画を上げておられました。

 

 

 

 

確かに報道やネット上のコメントから受ける印象とかなり異なります。

 

多数決に馴染まない問題を全く議論する気もなく機械的に通そうとする斉藤健法務大臣の表情もしっかり捉えています。

 

亡くなったウイシュマさんのご遺族も写していました。

 

 

 

ケガをさせたはずの山本太郎議員が引きずり倒されている様子も見えます。

 

権力を持つものの暴力は許され国民の代弁者であろうとする者は乱暴者扱いです。

 


読者のまゆ様からは新たな命名をいただきました、「ダイブ太郎」。

 

 

 

  

山本太郎が懲罰なら野党議員を殴った自民党“ヒゲの隊長”は? 入管法改正案の問題点を山本懲罰動議でごまかす自民の卑劣
https://lite-ra.com/2023/06/post-6281.html

これを暴挙と言わずして何と言おう。

 

本日8日、入管法改正案が立憲民主党日本共産党などの反対を押し切って参院法務委員会で強行採決された件だ。

入管法改正案は難民認定申請を3回以上おこなった場合に強制送還できる規定を盛り込んでおり、日本が批准する難民条約のノン・ルフールマン原則に反した内容になっている。

 

しかも、詳しくは後述するが、すでに立法事実が完全崩壊しているだけでなく、齋藤健法相が大阪入管の“酒酔い診察”問題を隠蔽していた事実まで明らかに。

 

 

廃案にするか、あるいは少なくとも衆院に差し戻して審議をやり直す必要がある状態だ。

にもかかわらず、与党は浮上したあらゆる問題を無視して強行採決に動き、日本維新の会民主党なども賛成に回ったのだ。

その上、採決を止めよう参院法務委員会の杉久武委員長に飛びかかろうとしたれいわ新選組山本太郎代表に対し、与野党懲罰動議を提出するというのだ。

報道によると、山本代表は杉委員長に飛びかかろうとした際、自民党の若林洋平参院議員や永井学参院議員が打撲のケガを負ったといい、衛視もケガした可能性もあるという。

言わずもがな、山本代表は議員や衛視に直接暴力を振るったわけではなく、採決を止めようとした結果のアクシデントだ。

 

実際、山本代表はケガをした議員に対し「わざとじゃなかった」とした上で謝罪をおこなっている。

だいたい、この行為が懲罰動議に値するというのなら、2015年に参院特別委員会で安保法制の強行採決時に民主党(当時)の小西洋之参院議員の左頬を右拳で殴った自民党の“ヒゲの隊長”こと佐藤正久参院議員の振る舞いはどうなんだ、という話だろう。

そもそも、立憲や共産党、れいわなどの議員がこれほどまでに採決に反対したのは、この入管法改正案の可決・成立が、確実に人命を危険に晒すものだからだ。

 

しかも、事実の隠蔽や虚偽答弁までもが判明しているのだ。

 

その責任をはっきりさせることもなく、法案を数の論理で押し通す。

 

それこそが暴力ではないか。

 

むしろ懲罰にかけられるべきは、“酒酔い診察”問題を隠蔽してきた齋藤法相であり、明らかになった問題について審議することもなく強行採決に動いた杉委員長のほうだ。

だが、自民にしてみれば、山本代表を懲罰動議にかけることによって問題をすり替え、立法事実さえない法案を強行採決したことの責任をかき消そうという魂胆なのだろう。

 

 

大阪入管の酒酔い医師、入管職員がアフリカ系男性を強制送還時に暴力行為 次々明らかになる入管の実態
 

しかも、問題のすり替えはこれだけではない。

 

立憲が齋藤法相の問責決議案を提出した際、自民の梶山弘志幹事長代行「旧態依然とした手法によって審議を停滞させることは令和の国会にはふさわしくない」と述べ、維新の音喜多駿政調会長「時間稼ぎにしかならない」「無理やり反対・日程闘争の非生産的野党」などと批判した。

 

ようするに、自民や維新は「旧態依然」「無理やり反対」と切り捨てることで問題の本質覆い隠そうとしたのだ。

しかし、音喜多政調会長が「時間稼ぎ」と批判した問責によって委員会採決が止まっていたあいだにも、法案のデタラメぶりを示す新事実が明らかになった。

実際、齋藤法相が隠蔽してきた大阪入管の酒酔い常勤医師問題については、共産党の仁比聡平参院議員が6日、独自入手した大阪入管の入国警備官が書いた内部報告書を会見で公表。

 

この報告書によると、問題の常勤医師に今年1月20日、呼気アルコール濃度検査を実施したところ最大0.36ミリグラムという高い濃度のアルコールを検出

 

これは免許取り消しになるレベルのものだ。

 

この日以降、問題の常勤医師は医療業務からは外れているという。

ところが、齋藤法相はこの酒酔い常勤医師の問題を今年2月に把握しながら、その事実を隠蔽し、4月に法案を提出。

 

大阪入管では常勤医師が医療業務から外れているにもかかわらず、入管庁は資料に4月1日時点で「大阪入管・常勤医師1名」と虚偽情報を記した上、齋藤法相も法案審議の場で平然と「常勤医師の確保などによる医療体制の強化など改革の効果が着実に表れてきている」などと嘯いてきたのである。

さらに、最近になって、難民申請が不認定になったアフリカ系男性が強制送還される際の動画が公開。

 

この男性は難民不認定の異議申し立てが却下されたその日のうちに成田空港に送られたといい、動画では空港の待機室において無抵抗の男性に対して5人の入管職員が両腕を後方にねじ上げるなどの暴力を振るい、男性が悲鳴をあげる場面などが収められていた。

 

ちなみに、男性はその後、入管庁を相手に裁判を起こし、東京地裁「入管当局が強制送還を果たすため、男性が棄却決定に対して司法に不服を申し立てる機会を意図的に奪った」と認定している。

 

入管法改正案がこのまま成立してしまえば、このような違憲の強制送還を合法化するだけでなく、こうした暴力行為をともなった強制送還がさらに繰り返されることになるだろう。

 

 

難民を見殺しにする入管法改正案の強行採決こそ許されない! 非難されるべきは自民・公明・維新・国民民主だ
 

本サイトでも既報のように、入管法改正案をめぐってはこのほかにも、法案の根拠のひとつとなった難民審査参与員・柳瀬房子氏の国会発言のデタラメぶりが判明し、立法事実が破綻している状態にある。

 

にもかかわらず、与党だけではなく自民にすり寄る維新や国民民主といった“ゆ党”もこれらの問題を不問に付し、逆に反対野党を批判。

 

維新にいたっては、ウィシュマ・サンダマリさんの遺族や支援者をも貶める暴言を吐く始末だった。



繰り返すが、この法案は難民として国を逃れてきた人を強制的に突き返そうという人道に反した内容であり、国際的に「反人権国家」「野蛮国家」であることを示すとんでもないものだ。

 

そして、齋藤法相による事実隠蔽問題を含め、これだけの問題が発覚しながら法案を数の力で強行採決するという行為に出たことは、国権の最高機関たる国会が公正な判断能力を失い、不正がまかり通る、底が抜けた状態にあることをあらわしている。

この不正に抗議し、採決を止めようとした山本太郎の行動は圧倒的に正しく、支持すべきものだ。

 

そして、採決を促し、賛成に回った与党と維新、国民民主などの連中こそ、人命を人命とも思わず、不正を見逃した者として非難されるべきだろう。