カメラが放列を敷くなか記者会見場に臨む宇都宮氏。胸に光る「反貧困バッジ」が氏の政治姿勢を象徴する。=27日、都庁 撮影:小杉碧海=
東京のバーニー・サンダースが都知事選挙に立つ。
6月18日告示、7月5日投票の東京都知事選挙は、珍しく任期満了に伴う選挙となる。
東京都がいかにゴタゴタ続きであるかを物語る。
都民は二の次にされてきた。
「宇都宮さんが知事だったら、こんなことにはならなかった」。
築地(現豊洲)の仲卸関係者が天を仰ぐように言ったのを思い出す。
その宇都宮健児氏(弁護士73歳)が、きょう、都庁記者クラブで立候補表明の記者会見を持った。
氏は都知事選の大方針を次のようなスローガンで表す―
「都民の生存権がかかった選挙である。都民一人ひとりの雇用を守る、営業を守る、生活を守る、命を守る」
都民に犠牲を強いるオリンピックについては「早い段階で中止すべき。大変な予算を要する。そんな予算があれば市民を救える」と語る。
記者の質問に耳を傾ける宇都宮候補予定者。=27日、都庁 撮影:小杉碧海=
野党が担ぎたがる人気候補や小池知事と、宇都宮氏の最大の違いは、弱者への目線だ。
具体的な政策としては「学校給食の完全無償化」「非正規労働者を減らし正規労働者を増やす」「都立・公社病院の独立行政法人化を中止する」など。
リーマンショック(2008年)の際、日比谷公園に出現した年越し派遣村を思い出す。
田中は現場で取材していたが、宇都宮氏は名誉村長として、職と住まいを同時に失った非正規労働者の救済にあたった。
凍死せずに、自殺せずに済んだ労働者は数えきれないほどいた。
2016年、舛添知事(当時)がささいなスキャンダルを理由にメディアスクラムでその座を追われた。
宇都宮氏は舛添知事の辞任に伴う都知事選にも立つべく準備を進めていたが、民進党(現・立憲)幹部から事実上引き摺り降ろされた。
彼らが野党共闘として担いだ候補は、女性スキャンダルが発覚したこともあり惨敗した。
宇都宮氏は会見が終了した後も記者の質問に答える。とっとと引き揚げるアベ首相や枝野さんと違って対話の精神がある。=27日、都庁 撮影:小杉碧海=
人気者を担げば都知事選挙は何とかなるという発想は幻想に過ぎない。
都民は幾度もそれを見てきた。
コロナ禍でズタズタになった社会をどう建て直すのか。
深刻化する一方の貧困。誰のために政治はあるのか。
地に足の着いた政策を実行しそうな候補者が、きょう、正式に名乗りをあげた。
~終わり~
読者のまゆ様から以前に、松井大阪市長の「雨ガッパ」をめぐる情報をいただいていました。
「雨がっぱで仕事をさせないで下さい! 雨がっぱを送らないで下さい!」
の抗議に対し、「何も無いよりはマシ」と松井市長。
その後、会見の途中で松井市長は逃げてしまいます。
抗議をしている女性は市民病院に勤める委託社員の方で、
医師が手術をした後の血で汚れた器材の滅菌や、
手術室の掃除をしているそうですが、
雨がっぱは送られてくるがマスクがない状態が続いているとのこと。
病院で働いているのは医師や看護師だけでなく
医療の現場を裏方で支えている人たちもいますが、
境遇はひどく、給料も安いうえ危険手当もないそうです。
裏方で働いている人たちの声も聞いてあげてほしいと思います。(まゆ)
さらに今回、吉村大阪府知事の情報をいただきました。
メディアでの「活躍」が話題の吉村府知事は、新型コロナ感染拡大防止のための独自基準「大阪モデル」を掲げました。
3つの基準の1つでもオーバーすれば通天閣の信号を「緑」から「黄」するというユニークなものですが、感染経路不明者の前週比が基準を超えることが明らかになった時点で、こっそりと基準の方を変えて恣意的に「緑信号」を維持させたそうです。
挙句「大阪モデル」そのものが実効性に乏しいと分かり、それ自体も見直しするそうです。
人命を翻弄するような無責任ぶりに山中伸弥先生も苦言を呈しておられます。
また「維新府政が保健所・衛生研究所をリストラしたのはデマ」というメッセージを吉村知事がツイートしたそうです。
かつて府職員として橋下知事に物申した大石あきこ氏は、この件の詳細なファクトチェックをされ、吉村知事のコメントの方がデマであることを解説されました。
ウソをつくのが平気なリーダー、、大阪は日本の雛形かもしれません。
維新流!吉村大阪府知事が大阪モデルだと通天閣の信号が黄色になっちゃうので、こっそり基準を変えていた笑笑 山中教授「結果を見て基準を変える。大阪はもはや科学じゃなく政治が基準」
https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/abf223cdbd4f6f1fd250b0a02e8eab0f
https://www.oishiakiko.net/2020-05-25-hokenjo-factcheck/