きなこのブログ

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権力者が批判を封じ込めるために弱者に訴訟を起こすスラップ訴訟 2 ~大石あきこ編~

 

 

 

2022年5月27日、「無罪請負人」弘中惇一郎氏を主任弁護士とする被告大石あきこ代議士の弁護団が、名誉毀損裁判・第二回口頭弁論の後、大阪弁護士会館で会見。

 

 

橋下徹がメディアの記者を萎縮させた手口とは? 大石あきこ代議士を訴えた名誉毀損裁判【篁五郎】
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/1468661/

◆大石あきこ代議士は橋下徹氏の社会的評価を下げたか
 

大阪市長橋下徹氏が、れいわ新選組の大石あきこ衆議院議員名誉毀損で訴えた民事訴訟の第二回口頭弁論が5月27日に大阪地方裁判所で開かれた。



原告の橋下徹氏は第一回と同様、法廷に現れず担当弁護士だけが姿を見せた。

 

 

 

一方被告である大石あきこ衆議院議員は国会で予算委員会があるため出廷できず、6名の弁護団のみの出廷となった。

 

また、大石議員と同じく橋下氏に訴えられた日刊ゲンダイも担当弁護士が出てきて橋下氏の訴訟を受けて立つ構えを見せた。

裁判の注目度は高く、傍聴希望者が所定の34人を大きく超えて50人以上が集まった。

 

前回の第一回も多かったが、今回はそれ以上に多い印象だ。

 

当サイトは前回落選したが、今回は当選し、裁判を傍聴できることになった。

法定には原告の橋下徹氏の代理人弁護士と被告の大石代議士の弁護団日刊ゲンダイ代理人弁護士が入廷。

 

主任弁護人の弘中弁護士が交通渋滞のため定刻に間に合わないトラブルが起きたものの15分遅れで無事に開廷された。

今回は原告と被告の言い分を裁判官が聞く回であるが、橋下氏側は初回と主張は変わらず。

「大石あきこ衆議院議員日刊ゲンダイの掲載したインタビューによって社会的評価が低下した」

上記の言い分を訴えた理由だとした。

 

因みに橋下氏が問題にした発言とは

「橋下元知事は気に入らないマスコミをしばき、気に入らない記者は袋叩きにする」

「「言うこと聞くんやったら、特別の取材させてやる」とか飴と鞭でマスコミをDV(ドメスティック・バイオレンス)して服従させていた」

というもの。

橋下氏は「自分はメディアとの関係は非常に友好的だった。マスコミの取材はできる限り保障されるべきであるという信条であり、その考えによって社会一般から肯定的な評価を受けていると訴状に記したのだ。

つまりオレはマスコミに対して友好的な態度を取ってきたと言ってのけたのである。

これに対して被告側の大石代議士側は、橋下氏がマスコミに対して威圧的な行動や発言をしてきた事例を挙げて反論。

 

2012年に毎日放送の記者を名指しでTwitterや定例会見で誹謗中傷したことや、同年朝日新聞の記者にも誹謗中傷したといった具体例を提示して橋下氏が記者を萎縮させた行動を取っていた事実を列挙

 

橋下氏の行為は見せしめであったと主張した。

 

さらに大石あきこが日刊ゲンダイで発言したのは現在のマスコミの在り方を批判したものであり、橋下氏の名前が出たのは流れの一環でしかないとした。

さらに被告側は橋下氏が自身の著書で、「仮装の利益」と称して「相手が困るような環境をあえて作り出し、それを取り除くことが相手にとって利益になるように見せる方法もある」と記したことを提示した。

要するに、相手に取材拒否など無茶苦茶な要求を突きつけて、相手が困ったところに「こっちの条件を飲むなら勘弁してやる」と伝えるやり方のことである。

 

具体例21個を裁判所に提示した。

大石議員同様被告である日刊ゲンダイは、橋下氏がマスコミをコントロールしていたのは社会的評価が下がる話ではないと主張。

 

大石代議士同様に全面的に争う姿勢を見せた。



大石あきこ代議士を訴えた名誉毀損裁判・第二回口頭弁論

裁判官から原告、被告双方に提案があった。

 

被告の大石代議士と日刊ゲンダイ側には、次回の法廷までに証拠と主張を整理し、再度文面で提出をすること。

 

原告側は被告側が提出した証拠に対して次々回の法廷で証拠を添えて反論をすること。

 

この二つが提案され、双方とも了承。

 

次回は7月21日(木)、その次は9月15日(木)に決定した。

 

尚、次回と次々回の法廷はインターネット上でのやり取りとなるため非公開で行われる。

大石代議士側は、橋下氏のTwitter、府知事・大阪市長時代の会見動画を証拠として提出している。

 

橋下氏側は、大石代議士側の証拠をひっくり返すための論証を9月15日までに用意する必要が出てきた。

 

9月15日の法廷は非公開ながら裁判の大きなヤマとなるだろう。



橋下徹氏は原告本人として出頭せざるを得ない可能性が高い
 

裁判の後、被告側の大石代議士弁護団大阪弁護士会館で会見を開いた。

 

YouTubeで生配信され、当サイトも会見に参加した。

 

 

 

冒頭に大石代議士のビデオメッセージが紹介され、主任弁護人の弘中弁護士が裁判の内容を説明した後に質疑応答に移った。

最初に質問したのは当サイト。

 

橋下徹氏と、橋下氏同様にマスメディアへアメとムチをしていた可能性がある松井一郎大阪市長を証人として呼ぶことがあるか?と聞くと、弘中弁護士が「一般論」と前置きした上で「橋下氏は証人ではなく原告本人として出頭せざるを得ない可能性が高いと考えています。ただ松井一郎氏は訴訟で直接関連しているのは薄いので可能性は低いでしょう」との回答を得た。

その次に読売新聞の記者が質問。

 

「橋下氏が記者を萎縮させたという証拠をソース付きで文面として提出したが、更なる証拠の補強として恫喝された記者を証人として呼ぶ可能性があるのか?」と聞くと、弘中弁護士は「動画やTwitterは直接的な証拠になるので、証人を呼んで同じことを言わせる必要はないのでは」という見解を示した。

その後は、大石代議士の支援者や裁判を傍聴した人からの質問や裁判の感想、スラップ訴訟に関する疑問が飛び交った。

 

弘中弁護士によると通常スラップ訴訟を受ける弁護士というのは殆どいないという。

 

弘中弁護士によると、スラップ訴訟認定されると不法行為として損害賠償義務を負う構造だからだそうだ。

 

つまり橋下氏や松井一郎大阪市長、過去には吉村洋文大阪府知事そうした構造を屁とも思わない人物なのだろう。



質疑応答の中で、筆者が特に印象に残ったのが裁判とは無縁の子供を持つ女性の言葉だった。

「TVで橋下さんが記者の方をつるし上げたり、怒鳴ったりとかしているのを見ると私たち母親は「あの人気持ち悪いよ」「ヤバいよね」とか「下品よね」って言葉がたくさん出たんです。

私も、橋下さんがTVに出ていたら子供に「TV消しなさい」と言って見せないようにしています。

脳に悪いから。

あかんから。

ああいう人は上に立ったらあかん人やでと凄く言ってきたんです。

今、橋下さんは大石さんを訴えていますけど、そんな事されたら私たち母親はみんな訴えられてしまいます。

それって私たちも萎縮してしまうなとすごく感じました。

言論の自由は弁護士さんやサポートしている人、誠実な記者の方が報道されることで守られているんだと。

私たちも子どもたちのためにサポートしたいし、子どもたちに伝えるためにも見守っていきたいと思いました」


まさに橋下氏が狙っていたことを言い当てたと感じる内容であった。

 

権力者や有名人が一般の国民を名誉毀損や侮辱罪で訴えるのが乱発されると、自分も同じように訴えられるかもしれないと萎縮してしまう。

 

そうさせないためにマスコミが権力者を監視し、おかしな発言や行動をすれば堂々と批判をする

 

かつて大阪のマスメディアも橋下氏に対して厳しい姿勢で臨んでいた。

 

しかし、今では見る影もなく維新に対して好意的な報道ばかりだ。

英国のメディア研究者、ブライアン・マクネアはマスメディアの役割の一つとして、「ジャーナリズムの番犬的な役割とでも呼ぶべき政治権力や経済権力の行動を明らかにしていく機能である」と述べている。

会見の最後に弁護士団から「今回の裁判は権力とメデイアの関係を考え直すいい機会」だとし、道理の通らないことは異議を唱えることだと訴えた。

 

橋下氏が大石議員をターゲットにしたことで今回の訴訟が世間に広がったので、弁護団の弁護士が言うようにマスメディアのあるべき姿をみんなで考えて欲しいと筆者も願っている。

 

 

 2.77万

 

大石あきこ れいわ新選組 衆議院議員(大阪5区)

https://twitter.com/oishiakiko

 

榎田信衛門@FMC @enokidas

https://twitter.com/enokidas

(ほぼ無名の大石あきこを前島社中と共に国会に送り込んだ第一人者。大阪在住のメディアプロデューサー、ラジオ職人。

現在、衆議院議員大石あきこ事務所広報プロジェクト担当プロデューサー。)

 

 

 

水道橋博士(還暦お笑い芸人・参議院議員立候補予定者)

https://twitter.com/s_hakase?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1518469559334109184%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fameblo.jp%2Fkinakoworks%2F

 

 

 

 

 

 

会見後は大阪地裁から南へ200メートルほどの大阪市役所に足を運んだ。

「(参院選の)街頭演説、市役所の前でやります。いいらしいんで。東国原さんに応援演説してもらおうかな?『元維新だからできるわけないだろ?』と言われたけど、説得します」

今後はWEB会議で裁判は進められる。

裁判で、選挙で、維新と決着をつけにいく。