きなこのブログ

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台湾でウクライナのシナリオを再現 5 ~人類存亡危機にする類の指導部~

我々全員殺されかねないナンシー・ペロシの台湾訪問
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2022/08/post-fe155a.html

結果は単なる経済的、外交的なものからほど遠い。

 

人類存亡の危機になりかねない。



ノーマン・ソロモン
2022年8月1日

世界地政学のチェス盤上で挑発的動きをするため、政府指導者が膨大な人数の命を危険にさらす場合、権力の横柄は特に不気味で卑劣だ。

 

ナンシー・ペロシの台湾訪問計画はその範疇だ。

 

 

彼女のおかげで、中国・アメリカ間軍事対決の可能性が急上昇している。

 

 

長年台湾を巡って不穏だが、北京とワシントン間の緊張は、25年ぶりに台湾訪問する初の下院議長でありたいというペロシの願望のおかげで、今燃え上がる直前だ。

 

彼女の訪問計画が警報を起動し、支配体制の多くが訪問中止を望んでいるにもかかわらず、バイデン大統領の対応は臆病だ。

7月20日「今はそれは良い考えではないと軍は考えていると思う」と訪問予定についてバイデンは述べた。

 

「だが状況がどうなのか私は知らない。」

バイデンは、断固とした態度を取り、ペロシ台湾訪問を阻止できたはずだが、そうしなかった。

 

それでも、日がたつにつれ、政権上層部では訪問に対する反対が強いというニュースが外に少しずつ漏れ出した。

「ジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官や他の国家安全保障会議当局幹部は、台湾海峡で緊張をエスカレートさせるリスクのため、訪問に反対だ」とファイナンシャル・タイムズが報じた。

 

海外では「訪問を巡る論争は、それがアメリカと中国間に危機を引き起こしかねないことが心配なワシントン同盟諸国に懸念をひき起こした」

ペロシ訪問に関し、アメリカの最高司令官が決して無辜の傍観者ではないことを強調し、彼女が台湾訪問をやり通すなら、国防総省が護衛として戦闘機を提供する予定を当局者が明らかにした。

 

バイデンが、このような訪問を、はっきり阻止する意欲のなさは、中国に対する彼自身の対決手法の狡猾さを反映している。

 

 

1年以上前、「バイデンの台湾政策は、実に、大いに無謀だ」という適切な見出しのニューヨーク・タイムズ記事で、バイデンは大統領についた最初から、長く続いているアメリカ「1つの中国」政策を「なし崩しにしつつある」とピーター・バイナートが指摘していた。

 

「バイデンは、1978年以来、就任式に台湾特使を招待した初のアメリカ大統領になった。4月、彼の政権は、台湾政府とのアメリカの公式接触に対し、制定以来数十年の制限を緩和したと発表した。

これら政策は大惨事戦争の可能性を高めている。

アメリカと台湾が再統一の可能性を阻止すればするほど、北京は再統一を益々無理矢理に要求するはずだ。」

バイナートは補足していた。

 

「重要なのは、台湾の人々が彼らの個人の自由を維持し、世界が第三次世界大戦にならないことだ。

アメリカがそうした狙いを追求する最良の方法は、地球上最も危険な場所の一つで、40年以上、平和を保持するのに役立った「一つの中国」の枠組みを維持しながら、アメリカ軍の台湾支援を維持することだ。」

今、台湾訪問に向かうペロシの動きは「一つの中国」政策の、更なる意図的浸食となった。

 

その動きに対し、本音を言わないバイデンの対応は、微妙な形の瀬戸際外交だ。

多くの主流解説者は、中国について非常に批判的だが、危険な傾向を認めている。

 

金曜日に「バイデン政権は、中国に対し、前任者より遙かにタカ派になるとを堅く決めている」と保守派歴史家ニーアル・ファーガソンが書いた。

 

彼は更に付け加えた。

 

「おそらく、ホワイトハウスの計算は、2020年選挙と同様、中国に厳しいすれば票が稼げるのは依然変わらない。

あるいは別の言い方をすれば、共和党が「中国に甘い」と表現できることを何でもすれば、票を失わせる要因になる。

それでも、結果が、あらゆる経済的悪影響がある新たな国際危機だったら、この計算が当てはまると考えるのは困難だ。」

一方ペロシ訪問はアメリカ・中国間の一時的和解を破壊する」と言う見出しで、ウォールストリート・ジャーナルが不安定な現状を要約した。

結果は単なる経済的、外交的なものからほど遠い。

 

人類存亡の危機になりかねない。

 

中国には使用準備ができている核兵器が数百発あり、他方アメリカは数千発持っている。

 

軍事衝突とエスカレーションの可能性は余りに現実的だ。

「我々は「一つの中国」政策は変化していないと主張し続けているが、ペロシ訪問は、明らかに「非公式関係」を遵守しているとは解釈できない先例になる」と元国務次官補(東アジア・太平洋担当)スーザン・ソーントンが述べた。

 

ソーントンはこう補足した。

 

「彼女が行けば、中国は対応する必要があるから、危機の可能性は大きく増大する。」

先週、エリート・シンクタンクのジャーマン・マーシャル財団とアメリカンエンタープライズ公共政策研究所の主要政策アナリスト二人がニューヨーク・タイムズに書いた。

 

「火花一つが、軍事衝突へとエスカレートする、この爆発的状況に火をつけかねない。

ナンシー・ペロシの台湾訪問は、それになり得る。」

だが7月は、バイデンがゴーサインを出し、ペロシは依然台湾訪問を進めるつもりだという強い兆候で終わった。

 

これは我々全員殺されかねない類の指導部だ。