きなこのブログ

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ウクライナを舞台としてロシアに戦争を仕掛けた3人 ~利権を危うくするロシアの勝利~

最優先課題はウクライナ停戦実現
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2023/10/post-8fab5d.html
 

維新の鈴木宗男議員訪ロが問題化されている。

 

 

鈴木議員がロシア国営メディアのインタビューで

「ロシアの勝利、ロシアが決してウクライナに対して屈することがなく、ここは何の懸念もなく、100パーセントの確信を持って、ロシアの未来、ロシアのあすを私は信じており、理解をしている」

と発言したことが問題視されている。

 

 

本ブログ・メルマガで2022年2月24日のウクライナ戦乱拡大当初から指摘しているように、ウクライナ側の主張が存在するのと同様にロシア側の主張が存在する。

ウクライナが正義でロシアが悪との図式で事案を評価することは間違っている。

問題解決に武力を用いた点でロシアが批判される面があるが、全体としての構図、プロセスを俯瞰するとウクライナと米国の悪の程度が大きいと判定される。

2022年2月24日の戦乱拡大以前にウクライナ東部では内戦が生じていた。

この内戦を収束させるためにミンスク合意が締結され、合意は国連安保理で承認され、国際法の地位を獲得した。

このミンスク合意を踏みにじったのはウクライナの側である。

2021年秋以降、ウクライナ政府がウクライナ東部地域に対して軍事攻撃を激化させた。

これに呼応し、東部地域が独立を宣言し、ロシアはウクライナのネオナチ政権が東部で行っている大量虐殺に対処し平和を維持するために軍を派遣した。

平和のための特別軍事作戦であるとするのがロシア側の主張

ウクライナの主張が存在するのと同様にロシアの主張が存在する。

戦乱が拡大した最大の背景は米国軍産複合体の「経済事情」にあると考えられる。

米国軍産複合体は世界最大の産業であり、産業存続のために中規模戦争を必要不可欠としている。

米国からできるだけ遠い地で戦争を引き起こすことが米国軍産複合体ビジネスモデルである。

 

 

 

 

 

 

 

 

この事情から創作されたのがウクライナ戦乱であると見るのが適正だ。

しかし、戦乱創出は大きな苦しみを生み出す。

戦乱によって犠牲になるのは戦地の市民戦地に送られる末端兵士である。

戦争を創作する者は、我が身を常に安全な場所に置いて、戦争遂行を指令するだけ。

常に弱い者だけが犠牲になる。


ウクライナで使用されているクラスター爆弾劣化ウラン弾は長期にわたりウクライナに住む人々を苦しめることになる。

他方、軍産複合体は大規模戦争遂行により巨大な利益を獲得する。

他方で西側の巨額軍事支援の金品が不正に流用されている。

ウクライナ政府は世界有数の金権腐敗政府である。

巨額の軍事支援金品が不正に流用されている。

このような状況のなかで、国際社会が追求するべき最優先の課題は「停戦の実現」、「和平の構築」である。

ウクライナに加担して戦争を拡大することではない。

 

ウクライナでの戦乱が拡大した2022年3月の国連総会緊急特別会合で「ロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議」が採択された際、賛成した国は193ヵ国中の141ヵ国、賛成に回らなかった国は52ヵ国だったが、これを人口比で見ると賛成国が42%、非賛成国が58%だった。

同年4月のG20財務相中央銀行総裁会議において対ロシア経済制裁に加わった国は10ヵ国(EUを1ヵ国として)、経済制裁に加わらなかった国が10ヵ国だった。

これも人口比でみると制裁参加国19%に対して制裁非参加国81%(EUを人口最多国スペインの人口で計算)だった。

人口比ではロシア制裁に加わっていない国が8割と圧倒している。

ロシアが悪でウクライナが正義という図式は国際社会ではコンセンサスになっていない。

ウクライナ内戦勃発の原因は2014年のウクライナ政権転覆=暴力革命による非合法政府樹立にある。



このときの事実関係を詳細にした当時の論考が存在する。

キャノングローバル戦略研究所研究主幹の小手川大介氏による一連の論説記事だ。

小手川氏は財務省出身でIMF理事等を歴任したロシア・ウクライナ研究のエキスパート。

小手川氏論説記事のURLを以下に貼り付けるので参照賜りたい。

 

 

 

 

 

ウクライナで露国に敗れた米英は核戦争に向かうのか、東アジアで戦争開始か  
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310080000/

ウクライナでロシア軍を壊滅させることにアメリカとイギリスの支配層は失敗、ウクライナの軍や親衛隊は壊滅した。

 

その軍や親衛隊を使ってロシアを攻撃してきたアメリカ/NATO軍の兵器庫は空になりつつあるようだ。

 

ウクライナやカナダでナチズムが社会に入り込んでいる実態が明らかになってきたのもウクライナでの戦況が影響しているだろう。

アメリカのジョー・バイデン政権を支えてきたネオコンはすでに「ルビコン」を渡ってしまった。

 

撤退はできない。

 

残された道は和平を選んで自分たちが破滅するか、核戦争を覚悟してロシア軍と直接戦うのか、東アジアで新たな戦争を始めるのか、いずれかだろう。

 

和平への道を選ぶ可能性は最も小さい。

 

 

ジョー・バイデンアメリカ大統領に就任して間もない2021年3月16日、ABCニュースの番組に登場し、ジョージ・ステファノプロスからウラジミル・プーチン露大統領は人殺しだと考えるかと問われ、バイデンは「その通り」と答えた。

 

証拠もなく核保有国の大統領を殺人者呼ばわりする意味をバイデンは理解できなかったのか、軍事的な緊張を高めるためなのか、いずれにしろ正気ではない。

ちなみに、ステファノプロスコロンビア大学時代にローズ奨学生としてイギリスのオックスフォード大学へ留学、ビル・クリントン政権で大統領補佐官を務めている。



バイデンはその後、ロシアの「縄張り」とも言うべき黒海へ軍艦を入れ、軍用機を飛行させて恫喝、あるいは挑発した。

 

国境近くに数万人規模の部隊を集結させたこともある。

 

アメリカ/NATOに操られたウクライナのネオ・ナチ体制は2014年から22年にかけてドンバスの市民に対する攻撃を続け、約1万5000人が殺されたと言われている。

 

この人殺し行為西側では問題にされなかった。

そして2022年2月24日にロシア軍はウクライナに対するミサイル攻撃を開始する。

 

航空基地、レーダー施設、生物化学兵器の研究開発施設などを破壊したほか、ドンバスに対する大規模な攻撃を始めるために集結していたウクライナの軍や親衛隊などを壊滅させた。

その攻撃の際にロシア軍が回収したウクライナ側の文書によると、その年の3月からドンバスに対する攻撃を開始することになっていた。

 

住民を虐殺し、ロシア軍を引っ張り込もうとしていたとも言われている。

 

アフガニスタンの時を同じ手口だ。



ウクライナ政府はイスラエルやトルコを仲介役としてロシア政府と停戦交渉に入り、ほぼ停戦で合意、仮調印までしているのだが、それをイギリスとアメリカが潰した。

 

 

 

2022年4月9日にイギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込んで停戦交渉の中止戦争の継続を命令

4月21日にはウクライナ南部のミコライフ州のビタリー・キム知事が「ウクライナ24テレビ」の番組で「全ての裏切り者を処刑する」国民を脅し

4月30日になるとナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めたのだ。


 

​その戦争でウクラナ兵の戦死者は約50万人に達するアメリカの有力メディアも伝えている​。

 

 

常識的な見方だ。

 

ちなみに、ロシア側の推計戦死者はその1割、つまり5万人程度である。

 

その結果、ウクライナの若者は減少していく。

イギリスの​ベン・ウォレス前国防相ウクライナ兵の平均年齢は40歳を超えているテレグラフ紙に寄稿した論説の中で指摘、ウクライナ政府に対し、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求している​。

 

 

「学徒動員」「少年兵」を求めていると言えるだろう。



ネオコンが進めている戦略は1992年2月に国防総省「DPG(国防計画指針)草案」という形で作成された世界制覇プランに基づく。

 

その当時の国防長官はディック・チェイニー、国防次官はポール・ウォルフォウィッツ

 

作成の中心がウォルフォウィッツだったことから「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

旧ソ連圏を制圧するだけでなく、ドイツや日本をアメリカ主導の集団安全保障体制に組み入れ、新たなライバルの出現を防ぐともしている。

 

ネオコンアメリカが「唯一の超大国」になったと認識、他国に配慮することなく単独で好き勝手に行動できる時代が来たと考えたが、潜在的なライバルは存在する。

 

その中にはEUや東アジアが含まれていた。

ネオコンは覇者としての地位を固めるため、NATOを東へ拡大させていく。

 

ソ連の大統領だったミハイル・ゴルバチョフNATOを東へ拡大させないという条件で東西ドイツの統一を認めたが、それをネオコンは無視したわけだ。

ドイツのシュピーゲル誌によると、アメリカはNATOを東へ拡大させないとロシアに約束したとロシア駐在アメリカ大使だったジャック・マトロックが語っている。(“NATO’s Eastward Expansion,” Spiegel, November 26, 2009)

また、ドイツの外相だったハンス-ディートリヒ・ゲンシャーは1990年2月、ロシアの外相だったエドゥアルド・シェワルナゼNATOは東へ拡大しない」と確約、シェワルナゼは無邪気にもゲンシャーの話を全て信じると応じたという。(前掲記事)

1999年3月にアメリカ/NATOユーゴスラビアを先制攻撃してた。

 

この時のアメリカ大統領はクリントン

 

第1期目から有力メディアは戦争を始めるように煽っていたが、大統領はスキャンダル攻勢にあっていたものの、戦争に消極的。

 

状況が変化するのは1997年に国務長官ウォーレン・クリストファーからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 

 

オルブライトと親しいヒラリー・クリントンも夫にユーゴスラビアを攻撃するよう説得していたという。



そしてネオコンウクライナ制圧に乗り出す。

 

ロシア革命後にロシアからウクライナへ割譲された東部や南部を支持基盤にするビクトル・ヤヌコビッチの大統領就任を阻止するため、ジョージ・W・ブッシュ政権は2004年から05年にかけてオレンジ革命を仕掛け、新自由主義者のビクトル・ユシチェンコを大統領に据えた。

ユシチェンコの政策は大多数のウクライナ人を貧困化させ、反発が強まる。

 

そこで2010年の大統領選挙でヤヌコビッチが勝利、その政権を倒すためにバラク・オバマ政権は2013年11月から14年2月にかけての時期にネオ・ナチを使ったクーデターを実行した。


 

このクーデターをホワイトハウスで指揮していた人物は副大統領を務めていたジョー・バイデンであり、ウクライナで指揮していたのは国務次官補だったビクトリア・ヌランド

 

そしてバイデン副大統領の国家安全保障担当補佐官を務めていた人物がジェイク・サリバンだ。

 

ウクライナを舞台としてロシアに戦争を仕掛けたのもこの3人だ。

クーデター後のウクライナは「闇の銀行」とも呼ばれるブラックロック、そして巨大銀行のJPモルガン・チェース、石油会社のエクソンモービルシェブロン、そして穀物を支配している会社はカーギル、デュポン、モンサントだ。

 

すでにウクライナはこうした巨大資本の植民地と化しているのだが、それだけでなく、アメリカ国防総省生物兵器の研究開発を行う施設をウクライナに建設してきた。

 

ロシアの勝利その利権を危うくする。

ウクライナ・ナチズムからの世界大戦 3ー2 ~騙されるな。平和憲法を守れ~