きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

米欧はウクライナを見捨てた 4

[3351]ウクライナ戦争についての4本目。停戦協議はこのように進行する。
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/

ウクライナ情勢、ウクライナ戦争についての 第4回目を書きます。
私は、ここの重たい掲示板に、1本目を23日に書いた。

「西側はウクライナを見捨てた」 それから、2本目を25日に書いた。

「 キエフ陥落はもうすぐだ 」である。
「冒頭に加筆した」で 26日に、3本目を書いた。

今日3月3日の4本目は、「停戦協議は、この様に進む」として書く。

今日3日に、ウクライナとロシアの2回目の停戦協議が、ベラルーシ国の 国境に近い都市 ○○ で開かれる。



この表は、私が『日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る』(講談社、2015年刊)を書いたときに作って、これまでに自分の本、数冊に載せたものだ。

国際法と戦争」の処理の仕方を、誰からも何も教えてもらっていない、日本国民への私からの教育用だ。

有識者層を含む。

今日は、この表を使っての説明はしない。

じっと読めば、ある程度は分かるだろう。 

 

まず次の記事を載せる。


〇 「首都5日以内陥落の可能性高い」 アメリカ国防総省が分析
2022年3/2(水) 11:39配信   FNNプライムオンライン(フジテレビ)

https://www.fnn.jp/articles/-/323460

このように首都キエフが、あと数日で軍事的に陥落(falling フォーリング)するか、それともその前に、ゼレンスキー大統領が、白旗を上げて、降伏(サレンダー)するか。

その降伏を大前提にして停戦協議(シース・ファイア・トークス)をするか。

それとも、ゼレンスキーがさらに徹底抗戦を主張することで、ロシア軍がキエフ中心部まで突入して、一般国民(非戦闘員 non combatant ノン・コンバタント)の死者までを増やすか、だ。

昨日、緊急の国連総会で、以下のようにロシアへの非難決議をした。

しかし、これは、何の実行力(強制力、軍事行動)を伴うものではない。 

いわゆる最後通牒(さいごつうちょう ultimatum アルティメイタム)ではない。 

「この国際社会の命令に従わないときには、直接の軍事力(これがPKO。平和維持活動 )で排除する」となる。

〇 「 対ロシア非難決議案採択 141カ国が賛成 国連特別総会 」
2022年3/3(木) 2:09配信

https://mainichi.jp/articles/20220303/k00/00m/030/002000c

私は、この一週間、ずっとニューズ記事の形で入ってくる情報を集めて読んだ。 

欧米を含めて、日本の有識者(専門家)たちの意見を読んだが、たいしたものは無かった。

やはり、23日に私が書いた、小室直樹(こむろなおき)先生の復刊本の『戦争と国際法 を知らない日本人へ』 (徳間書店、2月28日発売) が、断トツで優れていた。
http://www.snsi.jp/tops/kouhou

政治学者 故・小室直樹は、この本(1997年刊。25年前)で、以下のように書いている。
「・・・・ 国際連合は、対枢軸(たい・すうじく)軍事同盟として生まれた。 (中略) 国際連盟(ザ・リーグ・オブ・ネイションズ)は、仮面をかぶった列強政治(disguised powers politics ディスガイズド・パウアズ・ポリテイックス) だったが、国際連合は、むき出しの列強政治(naked powers politics ネイキッド・パウワズ・ポリティックス )である。・・・・・」

ここで小室直樹は、国際連盟(こくさいれんめい)は、当時、すでに強国(軍事大国)になっていた日本の満州占領すなわち中国侵略 に対して無力だった。
満場一致(日本を除く)で非難決議を出した。

「日本国は満州から撤退せよ(出てゆけ)」と命令した。「もし日本が言うことをきかないなら、それを強制力(軍事力)をもって排除する」と命令した。

しかしそれが出来なかった。

それだけの軍事力が国際連盟にはなかった、だから国際連盟は瓦解した、と小室直樹は書いた。 

私が書いた、上記の小室本への解説文を、もう一度、みんな読んだ方がいい。

この「国際連合の小国たちの決議で、世界政治が決まってゆくのではなくて、その中の大国(列強)が持つ軍事力で、世界は決まってゆくのである。

「日本人よ、ゆめゆめ忘れること(なか)勿れ」なのである。

このようにして今回のウクライナ戦争は、 NATOアメリカがロシアに対して、ウクライナを救援するために、強制力(軍事力)を投入出来なかった、だからNATOは瓦解するのである。

ストルテンベルク事務総長の悲痛な表情に、それが如実に見て取れた。

ウクライナは、アメリカと西欧の主要国( powers パウアズ 列強=れっきょう=)である英、独、仏に、いいようにおもちゃにされて、嗾(けしか)けられて、利用されて、そして、ポイされるのだ。

なんと残酷なことだろう。

誰も助けには行かない。

 


ゼレンスキー大統領は、下に載せた25日の午前9時前の記事で、

〇 「 ウクライナは「孤立無援」 大統領 」
2022年 2/25(金) 8:52配信 AFP=時事 

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/e3-82-a6-e3-82-af-e3-83-a9-e3-82-a4-e3-83-8a-e3-81-af-e3-80-8c-e5-ad-a4-e7-ab-8b-e7-84-a1-e6-8f-b4-e3-80-8d-e5-a4-a7-e7-b5-b1-e9-a0-98/ar-AAUgUFi

ゼレンスキー大統領は、「われわれは孤立無援で防戦している。共に戦ってくれる者はいないようだ」とある。

その前に、「我々は、侵略者と戦う、そして勝つ。ウクライナ、万歳」と、悲愴な内容をツウイッターと自撮りの動画で発表していた。

だから、日本(人)も、ウクライナと同じ目に遭(あ)わないように、大国(列強)にいいように操(あやつ)られて利用されて、その挙句、捨てられる、ということがないように、慎重に行動しなければいけないのだ。

それが昭和天皇の私たちへの重大な遺訓である。
だから、憲法改正、そして戦争が出来る国になろう、などという、愚かな考えに乗ってはいけない。

分かりますか? 

日本は自分だけで勝手に、西側同盟(Western allis ウエスターン・アライズ)の主要国だ、などと思い込んで、調子に乗っていると、本当に、日本は、再びヒドイ目に遭わされるだろう。
今の日本は、大国(列強)ではない。

ごく普通の小国だ。

この 同盟国、 ally アライ、同盟諸国 アライズ  allies  という英語ひとつ、日本国民は、誰も教えられていない。

まるで「新井さん」と発声するコトバを、バカみたいと思わずに、みんなで、この ally をしっかり勉強して理解しないといけない。

だから2月23日の1本目の文を、私は、見出しを、「西側は、助けに来ない。ウクラナイナは見捨てられた」として書いた。

〇 「 ウクライナ女性が英ジョンソン首相に涙ながらに詰め寄る 」
2022年3/2(水) 7:56配信   TBS ニュース

http://org1.mbs.jp/news/zenkokunews/20220302/6005404.shtml

このボリス・ジョンソン英首相の「正直に申し上げます」は、重要だ。

イギリスとNATOは、今、ロシアとは戦争は出来ないのです、だ。

他の大国(列強、れっきょう)であるドイツもフランスもこれと同じだ。 

だからウクライナには、軍隊を出せない」となって、ウクライナを見殺しにすることになった。

世界中の専門家の間では、以下のことが規定(きてい)事実となりつつある。

それは、去年の12月7日に、バイデンとプーティンが、電話会談(今は、テレスクリーン会談)の時、バイデンが、アメリカは、ウクラナイには軍隊を派遣しない。NATOの加盟国ではないから 」と言ってしまった。 

これを聞いた、プーティンが、しめた、これで、ロシアはウクライナに侵攻できる、と決断した、と。 

おそらくこの事実が、日本国内でもこのあと共通知識になってゆくだろう。

私が、3本目として、26日の午前4時に書いた、文の中のこの個所が重要だ。

「 ウクライナ軍の中の徹底抗戦を主張する者たちが、まだおそらく1万人は残っている。

この者たちに、最後の突撃を敢行させて、全滅させなければ、戦闘は終わらない。

そのあと、ゼレンスキー大統領の降伏(surrender サレンダー)の申し出が出る。

ガリシア右翼カトリック教徒。ギリシア正教の分派のウクライナ正教でもない。ナチス・ドイツ軍と一緒に動いた)と呼ばれる、ウクライナ西側の山岳地帯を中心とする、反共右翼(はんきょううよく)の、燃えるような情熱の、反ロシア、反共産主義の軍人と活動家たちが、あと2千人死ななければ、戦闘は終わらない。



彼らの正式の名は、「右派(ライト)セクター」Right sector で、 ステパーン・バンデラ主義者(反共の民族主義者)たちで、指導者は、ドミトロ・ヤロシ(52歳)である。

その一部 は、「アゾフ大隊」と呼ばれる。

所謂(いわゆる)ネオ・ナチである。

プーティンは、この強固な信念の反共右翼たちに、死に場所を与えるつもりである。

この者たち2千人を生かしておいたら、このあと彼らは、鬼になってプーティンを殺しにゆくからだ。 

燃えるような情熱の、自分の一生をかけて、反ロシア、反共産主義の 大義( たいぎ cause コウズ)を持つ者たちは、ここで死ぬ気だ。

ロシア軍の中の最精鋭の特殊部隊を、スペツナーツという。

一瞬で10人ぐらいを撃ち殺せる猛者たちだ。 

このスペツナーツが、この「右派セクター」の過激な暴力集団( 民兵(みんぺい)組織。 paramilitary パラミリタリー)の準(じゅん)軍事組織を追跡して、射殺して回っているだろう。 

それぐらい、ロシア軍の彼ら、ウクラナイナのガリチア右翼への憎しみは深い。  

それは、2014年の2月18日に、キエフの首都のマイダン(独立)広場で起きた、政府打倒の抗議集会を、仕組んで、そのとき、このドミトロ・ヤロシが率いる「右派セクター」が、その時の、ヤヌコーヴィッチ大統領(親ロシア派 pro Russian )の大統領警護隊や警官隊に向かって、狙撃兵の組織で、マイダン広場前で、どんどん射殺していったからだ。

その時、500人ぐらいのウクライナ軍人と警官たちが殺された。

普通の抗議集会ではこんな死に方はしない。

このあと、命の危険に晒(さら)されながら、ヤヌコーヴィッチ大統領は国外に脱出した。 

次の右翼のポロシェンコが、その3か月後に、大統領になった。

今のゼレンスキーの前任者だ。

この非道の マイダン暴動の、深く仕組まれたウクライナネオ・ナチたちアメリカの強硬な、CIAと統一教会Moonie の政治家、ヒラリーやジョン・マケインたちが首謀者)クーデターが有った。

 

だから、プーチンが、今、要求しているのは、ウクライナの完全な「中立化」と、「非ネオ・ナチ化」である。あとは、東部2州(一応、独立国)とクリミア半島のロシアへの併合である。 

西側のメディア、このプーティンの、「ネオ・ナチたちを排除して、処罰せよ」の要求項目を、わざと報道しない。

鳩山由紀夫元首相が、以下の文を投稿して、ネトウヨたちに、騒がれているそうだ。

〇 「 鳩山由紀夫氏、ウクライナのゼレンスキー大統領は「親露派住民を虐殺までしてきたことを悔い改めるべきだ」」
2022年3/1(火)   スポーツ報知

 


鳩山由紀夫が書いていることが正しい。

今のゼレンスキー政権(2019年から)を含む、2014年2月から「マイダン暴動」後の、ウクライナ東部のロシア系住民の多いところで、親ロシアの民兵組織が、ウクラナイナ軍と交戦して、激しい内戦(シヴィル・ウォー civil war ) になった。

それからの8年で、親ロシア派の非戦闘員(一般住民 )の住民が、5,000人、殺されたようだ。



だから、プーチンが、この親ロシア派の住民を虐殺から守るために、「もう、我慢できない」ということで、2月21日に、この地域にロシア軍を投入した(侵攻させた)のである。

プーチン自身が、このことを何度も言っている。

この時、プーティンは、この2つの州の住民が、独立することを承認した。

そして独立したのだから、その国の要望に従って、ロシア軍が進撃(作戦行動)を開始したのは、国連憲章(こくれんけんしょう Charter of the U.N. )の、第7章 「平和に対する脅威、平和の破壊および侵略行為に関する行動 」 の 

第51条「自衛権」の中の、「・・加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、・・が必要な措置を取るまでの間、個別的又は集団的自衛(しゅうだんてきじえい)の 固有の権利を害するものではない」という文言(もんごん)を、根拠にしているようだ。 

 

私が、動画の彼に発言を、英語に訳した通訳者の言葉を聞いていて、理解したのは、このことだ。

おそらく、プーティンは、この国連憲章の51条の条文を使って、ドネツク、ルガンスク両州の多数派であるロシア系住民の政府と共に、51条が定める集団的自衛権を、緊急時ととして、行使した」という法律構成(ほうりつこうせい、 =理屈付け)をしたのだろう。
これ以上は、今のところ、私には分からない。

 

だから、鳩山由紀夫が、上記の短い文で、ゼレンスキー政権を批判したのは、理屈に合っていて正当である。
それでも、「ロシア軍は、女や子供たちを空爆で殺している」と、日本のメデイアは、わざと不正確に報道している。

 

ロシアの精密(せいみつ)爆弾である、巡航(じゅんこう、クルーズ)ミサイルは、正確に軍事施設と通信施設および石油やガスの貯蔵施設に命中している。 

激しく抵抗している、ウクラナイナ第2の都市ハリコフ(日本で言えば大阪)には、遂に、中心の市庁舎(シティ・ホール)の20階建てぐらいのを立派な建物を爆撃した。

 

あのすさまじい光景を見た世界中の投資家がびっくりして、3月1日のNYの株式は、800ドル下げた。

彼らは、カネのことしか考えないから、自分たちの資金、資産を守ることがすべてに優先する。 

とてもではないが、自分が、戦闘に巻き込まれて死ぬ、などということは考えない。

まず、いち早く逃げる。

自ら武器を持って、死ぬ気で戦う者(コンバタント)と、 死にたいとは思わない一般民衆(非戦闘員)は、厳しく区別されなければいけない。

ロシア軍はこのことをよく知っている。 

それでも、流れ弾と爆撃の周辺で死ぬ者たちは、どうしても出て来る。

だから、急いで停戦(シース・ファイア cease – fire )して、死者の数をできるだけ減らさないといけないのだ。 

ウクライナ軍の 予備役(よびえき)と志願兵(しがんへい)に、18歳から上、60歳以下の男たちが自主的に徴兵に応じているようだ。

それが13万人(正規兵は19万人)いると言われている。 

だがこの志願兵になる者たちだって、本心は、死にたくはない。
残された家族のことを考えると、死ぬに死ねない。

だから、ウクライナ側は、今、盛んに、捕まえて捕虜になったロシア兵に、17,8歳の、若い少年のような者たちを、SNS に登場させて、「自分は、何も知らないうちに、ここに連れられて来た」と、「ロシア兵は、厭戦(えんせん)気分に陥って、戦意が落ちている」と、盛んに報道している。

そういうのは ヤラセ という。 

両軍とも、本当の軍人(軍曹、下級将校から上)と兵士は、そんなものではない。

ただ、負け戦になっているウクライナ軍の方が、悲壮感に満ちていて、「仕方がない。自分と家族の名誉のために、死ぬのを覚悟するか」となる。

勝ち組のロシア軍の方が、「俺は、死にたくないよ。死ななくて済むだろう 」と本心で思っている。

それでも、一般兵ではない、斥候兵(偵察部隊)や、先兵(先遣隊、先鋒=せんぽう=)の気合の入った職業軍人たちは、そういうわけにはゆかない。

ゼレンスキー大統領は、ついにこういう決定をした。 

犯罪者で刑務所にいる者たちを、釈放して最前線に出す、と決めたのだ。

そしてこの受刑者たち、対戦車砲を持たせて、ロシアのタンク(重戦車)と戦わせる、ということだ。

ロシア兵がすでに6000人死んだ、とウクライナ政府が発表している。

ということは、ウクライナ兵は、軍幹部たちを含めて、その3倍の2万人が死んでいるということだ。

負傷兵を双方、さらにその3倍ずついる。

〇「戦闘の前線で罪を償(つぐな)える」ウクライナ大統領、軍事経験ある受刑者釈放
2022年2/28(月) 21:33配信   朝日新聞 

https://news.yahoo.co.jp/articles/e3f24cdccb33ef19f5e778827bc85f1bc6ba7630

今 ウクライナ戦争で、一番注目を集めているのは、「ジャベリン」という、肩掛け式の、追尾誘導(エンジンの熱に反応する)型の対戦車ミサイルだ。

これは、一発だけ発射式で一基8万ドル(900万円)する。

これを、確かウクラナイナ軍は、180基持っていたが、足りないので、緊急にアメリカや、スウエーデンが、ウクライナに送り始めた。 

この「ジャベリン」と、それと、「ステインガー・ミサイル」というアフガン戦争で有名になった、武装ヘリコプターを撃ち落とす、肩掛け式の誘導ミサイルだ。

キエフの中心部まで、ロシア軍の軍用ヘリの編隊が現れないところを見ると、地上からの地対空(ちたいくう)の小型ミサイルが怖いのだ。 

それでも、制空権は、すでにロシア軍がすべて抑えている。

最後に書く。

この4日間で、一番おもしろかったのは、次の光景だ。 

この口先ばっかりの芸人男の、橋下徹(はしもととおる)が、大傑作の発言をしてくれた。

これには私は笑い転げた。

〇 「橋下徹氏 「(威勢のいいことを言っている 国会議員たちは)ウクライナに行って戦え」 ツイートに批判殺到。 志願兵あおる暴走ぶりに「お前が行け」総ツッコミ 」
2022年2月28日 MAG2NEWS (まぐまぐ

https://www.mag2.com/p/news/530410

橋下徹は、27日に、テレビとツウイッターで、以下の通り発言した。

(引用はじめ)
橋下徹 「私はウクライナとともにある!ウクライナは徹底抗戦せよ! と言っていた者はウクライナに行って戦え」と綴った。さらに、「威勢のいいことを言う資格がある者は志願兵になる者だけだ。志願兵になれないのならNATOの指導者に政治的妥結を促せ。日本の国会議員は何人が志願兵になるのだろうか」とツイート。
(引用終わり)

そうしたら、「そんなことを言うなら、橋下、まず、お前が行け」の嵐が、SNS上に、吹き荒れた。 

大炎上(だいえんじょう)と言うらしい。
私、副島隆彦は、この橋下の発言と、それに対するコメントを、300本ぐらい集めた。

それらは、のちのち、日本の政治分析をする上で貴重である。

だが、今日は、ここには、のせない。 

〇 橋下徹ウクライナに行って戦え”発言に理解示す声も「極端すぎ」「悲しい人」と批判続出
2022年3/1(火) 11:04配信  女性自身 

 


橋下に対する、「お前が、行け」 の非難の嵐のツウイッター のあと、下の通り、なんと、橋下は、このように書いた。

(引用はじめ)

橋下「・・・《俺はウクライナに行く勇気はない。だからロシアに譲歩することになろうがNATOの指導者に政治的妥結(だけつ)を求める》」と。

私は、思わず、のけぞった。

橋下は、「俺はウクライナに行く勇気がない」と書いたのだ。
何なんだ、この男は。

この男は、自分が、維新の会というゴロツキたちの集まりの政党を、実質的に率いていると、周りのみんな、と国民の大半は思っている。

それなにも、自分は、国民の代表(公人。public personage パブリック・パーソネッジ)の自覚がないのだ。

このように、正直に書いてしまった橋下は、政治家としての資質が無いことをついに露呈した。

馬脚(ばきゃく)を現したと言うべきだ。 

こいつは、本当に、口ばっかりのやつだ。

何とでも言いたいように言って、周囲を煙に巻いて、それで逃げてしまうのだ、と、皆に、分かられてしまった。



コメントの中で印象深いのは、「 私は維新を応援しています。橋下さん、こんなくだらない、余計な発言をするのをやめてください 」というのがあった。

「子供おじさん」と書かれていた。 

橋下は、自分のことを、本当にタレント(芸能人)だと思っていて、日本国の重要な代表のひとり(公人)なのだ、という自覚が全く無いことが、バレてしまった。 

このことはこれから重要な話になってゆく。

橋下は、同日、27日のテレビ番組で、安倍晋三と共に出演して、次のような、もうひとつ大失敗の発言をした。

上記の MAG2 の 記事の中にある。

「 核兵器(ニュークレア)のシェアリング(共同保有)」の話である。



「 橋下氏は27日に放送された『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演。
安倍晋三元首相と共に 日本でも「核共有(核シェアリング)」の議論が必要であると訴えた。
橋下氏はウクライナの情勢を見て自分たちで国を守る力が絶対に必要だと実感したといい、打撃力と反撃力、中距離ミサイルをアメリカと共で日本に配備し、将来的には、非核三原則を超えてアメリカと共有という形でも核を保有すべきで、政府は及び腰だと訴えた。」

 

 

日本政府が堅持する「非核三原則」は、「核を作らず、持たず、持ち込ませない」である。

 

このうちの3つ目の、「(アメリカから)持ち込ませない」を、捨てて、アメリカの核兵器を、日本にも配備できるようにせよ」という大きな国家政策の変更のことである。

安倍と橋下は、愚か者の 仲良し二人組で、意気投合して、こういうことをウクライナ戦争に乗じて、言い出した。

 

 

この核シェアリング核兵器の共同保有)が、どんなに愚劣で、知恵が働かない考えであるか。

すぐに軍事問題と外交問題の専門家たちから、反論が出た。 

ドイツ、ベルギー、オランダ、イタリアの5か国は、自国領土にアメリカの核兵器を配備し、各国が運用する協定を結んでいる。

しかし、この核兵器は、レンタル契約の核兵器ではない。

レンタルなら、自分の判断で使用できる。

だから、自分で発射できる。

 

だが、核シェアリングされた核兵器の、配備、管理、使用の権限は、アメリカ政府が持つ

配備された国にはない、のである。 

この事実が重要だ。

おそらく安倍晋三橋下徹 には、このあと専門家からのご注進(ちゅうしん)があって、「(元)総理、それは採用出来ません。よくない政策です」と言われて、はっと気づいた筈(はず)なのだ。

だから、このあと、もう、安倍と橋下の2人組は、この「核シェアリング」という愚策を言うのを止(や)めるだろう。

ところが、だ。

生来のチンピラ右翼の、町のハグレあがりである 維新の議員たちが、本気になって、「これを国会に上程しよう」という動きなっているらしい。

 

 

あーあ、勝手にやったら。 

どうせ、知恵遅れの皆さんのやることですから。

みんなで、笑って見ていてやるよ。 

今日は、これでおしまいです。 副島隆彦