きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

アメリカ帝国の崩壊は予想以上に早い 2

同盟国の離反で孤立する米国だが、その米国にへばりつくしか脳がない日本
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202306110000/

アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官が6月6日にサウジアラビアを訪問、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談した際に撮影された写真が話題になっている。

 

ブリンケンの後ろにアメリカの国旗が飾られていないのだ。



サウジアラビアアメリカの支配体制にとって重要な国だった。

 

石油支配のパートナーであり、ドル体制を維持する仕組みの重要な役割を果たしてきたのだ。

 

そのサウジアラビアアメリカから離れ、ロシア、中国、イラン、シリアなどとの関係を強めていることはアメリカの支配システムを揺るがす事態だ。

 

いや、アメリカの支配システムが揺らいでいるのでサウジアラビアアメリカから離れ始めたのだろう。

 

 

1991年12月にソ連が消滅するとアメリカの支配層、特にネオコンのような好戦派は冷戦に勝ったアメリカは「唯一の超大国」になったと考え、他国を配慮することなく自らの都合だけで好き勝手に行動できる時代が来たと浮かれた。

 

そして1992年2月には国防総省のDPG(国防計画指針)草案という形で世界制覇プランが作成された。



ネオコンは1990年代からこのプランに基づいて動き始めるが、まだ国内に抵抗はあった。

 

そうした抵抗を一掃したのが2001年9月11日の出来事だ。

 

 

その出来事を利用してネオコン国内を収容所化国外で侵略戦争を始める。

 

手始めに行われたのがイラクへの侵略戦争だった。

しかし、その一方で世界は多極化へ向かい始める。

 

本性を表したアメリに愛想をつかしたのかもしれないが、アメリカの衰退を世界が認識したこともあるだろう。

イスラエルアメリカの軍事的な支援を受けていたジョージアが2008年8月に南オセチアを奇襲攻撃するが、ロシア軍の反撃で惨敗している。

 

この軍事衝突でロシア軍の強さを世界は知った。

その翌月には大手投資会社リーマン・ブラザーズ・ホールディングズが連邦倒産法の適用を申請、世界を震撼させた。

 

いわゆるリーマン・ショックだが、破綻していたのはこの会社だけでなく、金融システム全体だった。

 

つまり米英金融資本の時代が終焉を迎えようとしていることを隠しきれなくなった。

それ以上にアメリカ帝国の衰退を世界に印象付けたのはシリアでの戦闘だろう。

 

アメリカはイスラエルサウジアラビアという同盟国のほかにイギリスとフランスのサイクス・ピコ協定コンビ、さらにカタールやトルコと手を組み、2011年3月から軍事侵攻を始めたのだ。

その手先に使われたのがムスリム同胞団サラフィ主義者ワッハーブ派、タクフィール主義者)を中心とする戦闘員。

 

その戦闘員の登録リストがアル・カイダであり、そのリストを利用して部隊が編成された。

 

この作戦が行き詰まると、サダム・フセイン政権の軍人を合流させて新たの武装集団ダーイッシュ(ISIS、ISIL、IS、イスラム国などとも表記)を作っている。




バラク・オバマ政権はダーイッシュを売り出すと同時にアメリカ/NATO軍の介入を目論む。

 

そのため、好戦的な政策に反対していた人びとが排除される。

 

オバマ政権のアル・カイダ支援を批判したマイケル・フリンDIA局長を2014年8月に追い出し、戦争に慎重な姿勢を見せていたチャック・ヘーゲル国防長官やマーチン・デンプシー統合参謀本部議長も解任している。

デンプシーは2015年9月25日に退役するが、その5日後の30日にロシア軍がシリア政府の要請で介入、ダーイッシュを敗走させた。

 

その結果、ロシア軍の強さとロシア製兵器の優秀さを世界は見ることになる。

 

 

 

2017年4月にドナルド・トランプ政権は地中海に配備されていたアメリカ海軍の2隻の駆逐艦、ポーターとロスから巡航ミサイル(トマホーク)59機をシリアのシャイラット空軍基地に向けて発射したものの、6割が無力化されてしまう。

 

2018年4月にアメリカはイギリスやフランスを巻き込み、100機以上の巡航ミサイルをシリアに対して発射したが、今度は7割が無力化されてしまう。

 

ロシア軍を脅すつもりだったのだろうが、裏目に出た。

サウジアラビアのサルマン国王は2017年10月5日にロシアを訪問、ロシア製防空システムS-400を含む兵器/武器の供給をサウジアラビアは購入する意向だと伝えられたが、アメリカの圧力で実現しなかった。

 

当然、サウジアラビアアメリカによるミサイル攻撃に対し、ロシアの防空システムが有効だという事実を見ている。

その後、サウジアラビアはイランとイラクを介し、秘密裏に接触しはじめる。

 

イラン側のメッセンジャーガーセム・ソレイマーニー

 

イスラム革命防衛隊の特殊部隊とも言われるコッズ軍を指揮していた人物だが、2020年1月3日、バグダッド国際空港でアメリカ軍によって暗殺されてしまう。

 

 

イスラエルが協力したと言われている。

 

イラクの首相だったアディル・アブドゥル-マフディによると、その時、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。

アメリカの恫喝だが、それでもサウジアラビアはイランとの国交修復をやめない。

 

ロシア、中国、イランといった国々だけでなく、サウジアラビアも脅しに屈しなかった。

 

 

 

ところが、日本は政治家も官僚も学者も記者もアメリカが掲げる旗を必死に追いかけている。

 

大多数の国民も同じだ。

 

 

そうした日本のアングロ・サクソンへの従属は明治維新から始まる。

明治維新は中国を侵略したいイギリスの私的権力が仕掛けた。

 

明治政権はイギリスやアメリカの外交官に焚き付けられて琉球、台湾、朝鮮半島、そして中国へと攻め込む。

 

1904年2月に日本軍は仁川沖と旅順港を奇襲攻撃して日露戦争が始まるが、日本に戦費を用立てたのはロスチャイルド系のクーン・ローブを経営していたジェイコブ・シッフ。

 

関東大震災の後はアメリカの巨大金融機関JPモルガンが日本の政治経済に大きな影響力を持つようになるが、この金融機関はロスチャイルドの銀行からスピンオフしたものだ。

1932年のアメリカ大統領選挙ニューディール派のフランクリン・ルーズベルトが勝利するとウォール街の大物たちはファシズム体制を樹立するためにクーデターを計画した。

 

その中心的な存在がJPモルガンだ。

 

この米英金融資本による日本支配の仕組みが天皇制官僚体制にほかならない。

 

この体制は現在も続いている。

 

この枠組みから日本人は抜け出せないでいる。