きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

米欧が偽善丸出しのひどい国になる

ロシアでなく欧州を潰してる
https://tanakanews.com/230710europ.htm

ウクライナ戦争が始まって500日が過ぎた。

 

この戦争は、ロシアを潰す策として米国が起こしたが、実際は欧州を潰している。

 

フランスは暴動が拡大して内戦になっている。

 

 

米諜報界が中東で育成したイスラム過激派が、自由で素晴らしい(笑)移民政策に乗ってフランスに入り込んで破壊してきた。

 

仏内戦は、20年以上前から断続しつつ激化してきた長期戦であり、今後もずっと続く。

 


EUは市場統合されて越境自由だから、EU全体が内戦傾向になる。

 

独などEUは、露石油ガスの喪失とインフレで経済も壊滅。

 

左右エリート政党の支配は風前の灯。

 

しかし極右が与党になっても好転は困難だ。

 

欧州の瓦解が続く。


欧米は、露軍に破壊してもらうためウクライナに兵器弾薬を送り込み、武器庫も国庫も空っぽだ。

 

軍産複合体はフル稼働で大喜びだが、欧米の経済や覇権は瓦解していく。

 

 

ウクライナ戦争後の欧州はとても弱くなる。

 

ロシアに対する譲歩を迫られる。

 

そのような「戦後」のことはNATOなど欧州の公的な場で全く議論がない。

 

米国は欧州に、状況把握を禁じている。

 


世界の主導役は中露BRICSに移った。

 

これは米諜報界による意図的な失策だと、私は開戦時から思っている。

 

世界を多極化する諜報界・ネオコンの策略は大成功している。


バイデンは最近、人権侵害の戦争戦略を長く立案運営してきた元祖ネオコンエリオット・エイブラムスを、米国の外交政策を世界に宣伝する外交広報顧問に指名した。

 

 

 

中南米や中東の人々を殺す策を練ってきたエイブラムスが、人権重視の米国の姿勢を世界に伝える担当者だ。

 

世界は素晴らしいディストピアになっている。


これも、米国覇権を自滅させる意図的な多極化策だろう。

 

米欧が偽善丸出しのひどい国になるほど、中国など非米諸国の「ひどさ」が薄まり、米欧は素晴らしいが非米側はダメだと言えなくなり、価値観的にも多極化が進む。


米国側のマスコミが意図的な誤報ばかりさせられているのも、世界最高のはずの米欧の医学界が新型コロナで頓珍漢な超愚策・人殺し策をいくつもやらされたのも、地球温暖対策も、大リセットの諸策も、米覇権の崩壊と多極化を誘発するための策だ。

 

 

 

まずはロシアのこと。

 

6月24日にロシアで起きたワグネル民兵団の「反乱」は、米国側での「これでロシアが潰れるぞ(万歳)」といった感じの大騒ぎな報道と裏腹に、1日だけで終わって尾を引かなかった。


ワグネルは7月から、予定通りロシアの正規軍の傘下に編入された。

 

ワグネルの頭目プリゴジンは、この編入が嫌で反乱を起こしたとされるが、結局大騒ぎにならずに編入された。

 

プリゴジンベラルーシに亡命したと伝えられたが、実はそのままロシアにいる。

 

それまでの英雄的な行動があるので、反乱を理由とした訴追もされない。


ワグネルは露政府に頼まれてアフリカやシリアなど海外でも軍事活動しており、反乱後に海外から撤兵させられるのでないかと米国側で喧伝されたが、そうはならず、そのまま海外で軍事活動を続けている。

 

露政府のラブロフ外相がそう言っている。

 

露政府とワグネルの信頼関係は保たれている。


アフリカのマリでは治安維持のためフランス軍などが国連軍として駐留していたが、現地の政府がフランスの傲慢さを嫌って6月末で仏軍を追い出し、代わりにワグネルに駐留してもらっている。

 

ワグネルは「反乱軍」でなく、欧米凋落・ロシア台頭の覇権転換の尖兵として機能し続けている。

 


ウクライナ(ロシア領になったドンバス)での戦闘には、ワグネルがもう参加していない。

 

この点だけ見ると、やはり反乱軍扱いにも見えるが、それも違う。

 

ウクライナでは6月初めのウクライナ軍による「反攻」が3日間で露側(ワグネル)に潰されて失敗した後、戦闘が下火になっている。

 

ワグネルが戦闘に参加していないのでなく、戦闘自体が減っている。


ウクライナ軍は戦闘経験を積んだ兵士の多くが戦死して戦闘技能が大幅に落ち、米国側がいくら兵器を送っても戦えなくなっている。

 

ウクライナでは今後もう大規模な戦闘が行われない可能性が高い。


だから露政府は、それまで戦死者数を発表せずにすむ民兵団のワグネルに地上戦を担当させていたのが必要なくなり、ワグネルを政府軍の傘下に入れることにした。

 

もう大きな戦闘がないのだから政府軍が担当しても戦死者が増えない。

 


オルトメディアでは「反乱」の直後からプーチンプリゴジンは、米国側を騙すために対立する演技をしただけだ。これは完全な茶番劇だ」という「完全茶番説」が出回った。

 

「反乱」後の平静さを見ると、完全茶番説が正しいようにも見える。
 

私自身はそう見ない。

 

ウクライナ戦争の地上戦で露側が勝った要因の大半はワグネルの活躍だ。

 

ワグネルを育ててきたプリゴジンは、ウクライナ軍が疲弊して戦闘が一段落したからといって、ワグネルが「用済み」にされて政府軍に吸収されるのが嫌だった。

プリゴジンは以前から「ロシアはすでに決定的に勝っており、ウクライナはこれを覆せない。露政府は戦勝と戦争(特殊作戦)の終結を宣言してドンバスの再建に注力すべきだ」と言っていた。

 

露政府(プーチン)が戦勝と戦争終結を宣言するなら、プリゴジンはワグネルが英雄扱いされつつ政府軍に吸収されることを了承しただろう。


しかし、プーチンは戦勝や戦争終結を宣言しなかった。

 

金融バブル本位制の米国側と、金資源本位制の非米側が世界的に鋭く対立するウクライナ戦争の構図が長期化するほど、ロシアなど非米側が強くなり、結束して米国側から覇権を奪って多極型の新世界秩序を作るようになる。

 

米国覇権はバブル崩壊する。


プーチンはこの策を推進するため、ウクライナ戦争の構図を長期化する必要があり、勝利や戦争終結を宣言するわけにいかなかった。

 

本当はすでに勝っているのだが、勝ってないことにする必要があった。

 


プーチンは戦勝や終戦を宣言しなかっただけでなく、プリゴジンの不満を利用して反乱の騒動を誘発し、米国側が「ロシアは反乱が起きるほど弱体化している」と間違った喧伝をするように仕向けた。
 

プーチンプリゴジンは30年前からの親密な関係だから、プーチンは「勝ってないことにする」自分の世界戦略をプリゴジンに説明して納得してもらうこともできたはずだ。

 

だがプーチンはそれをせず、プリゴジンが不満をつのらせ、ワグネルの軍勢を引き連れてモスクワに進軍してプーチンと直談判してわかってもらおうとする「義挙」を起こすように誘導した。


義挙は反乱とみなされ、米国側はロシアが反乱で自滅するだろうと糠喜びの大騒ぎをした。

 

1日後、プリゴジンは自らの行動がロシアを弱体化させかねないことを悟って叛旗を降ろし、反乱の騒動は終わった。


プリゴジンは「まじ」だった。

 

プーチンは茶番をやった。

 

私の説は、プリゴジンプーチンの両方による茶番劇だったという「完全茶番説」でなく、まじなプリゴジンをはめて反乱に誘導する茶番劇をプーチンがやったという「半分茶番説」である。

 

プーチンは諜報界の人だ。

 

プリゴジンはそうでない。


プリゴジンの反乱開始で目的が達成された後、プーチンは自分の「勝ってないことにする」戦略がプリゴジンの知るところとなるようにして叛旗を降ろさせたのかもしれない。

ウクライナ戦争は、米国が起こした戦争だ。

 

米国は2021年秋から、傀儡のウクライナ政府に国内のロシア系住民に対する攻撃殺害を強めさせ、ロシアが邦人保護のためにウクライナに侵攻せざるを得ないようにした。

 

米国は、ロシアを戦争の泥沼に引き込んで潰す(表向きの)目的に沿ってウクライナ戦争を誘発した。


だが、ロシアは潰れるどころか逆に、比較的楽に勝利しつつ、中国やインドなど非米側の全体を味方につけて、非米側が米国から覇権を乗っ取る多極化を成功させている。

 

ロシアは国内的にも開戦後、政治経済社会の全般で順調な状態が続いている。

米国(諜報界)はウクライナ戦争を誘発しただけでなく、ロシアがすでに勝っていることも、もうウクライナが勝てないことも認めず、これらに関する報道も全面的に歪曲させたまま、米国覇権を崩壊させる戦争の構図を頑迷に長期化している。
 

米諜報界は隠れ多極主義を突っ走って大成功している。

 

 

 

「勝ってないことにする」策略はプーチン自身の発案でなく、米諜報界が間接的にプーチンに入れ知恵した結果であるとも思える。

バイデン政権の米政府は、ウクライナに送る爆弾が払底してきたので、余っているクラスター爆弾M864を(NATOとして)ウクライナに送ることにした。

 

 

広範囲に飛散し不発弾も多いクラスター爆弾は、民間人を多く殺傷するので禁止条約が作られ、欧州の多くは署名しているが、米国は署名していない。(ロシアとウクライナも未署名)
 

米国は「ウクライナ軍の対露反攻を加速するため」と称してクラスター弾を送るが、ウクライナ軍の反攻はすでに失敗している。

 

ウクライナ軍がクラスター弾を使っても軍事的な戦況は変わらず、民間人の死者が増えるだけだ。

 

 


米政府やNATO「露軍はウクライナ攻撃にクラスター弾を使ったことがある。侵略者の露軍が使ったのだから、ウクライナが自衛のためにクラスター弾を使うのは問題ない」と言っている。


だが「露軍がクラスター弾を使った」という話は実のところ、2022年4月8日にウクライナ軍がドネツククラマトルスク駅をクラスター弾でミサイル攻撃して市民を殺し、それを露軍の仕業だと言い、米国側の政府やマスコミがウクライナ政府のウソを鵜呑みにして露軍がやったと言っている件だ。


当時は米政府もクラスター弾の使用は戦争犯罪だ。ロシアは戦争犯罪をおかした」と言っていた。

 

戦争犯罪をおかし続けているのは米国の方だ。

 

 

 

米国とロシアは相互に「偽悪戦略」をやっている。

 

米国は、諜報界が隠れ多極化策として、クラスター爆弾ウクライナ送付や、冒頭で紹介した殺人者エリオット・エイブラムスの外交宣伝顧問役就任など、偽善的で極悪な策を連発している。

 

 

米国がウクライナ軍にクラスター弾を使わせて、ロシアが使ったと濡れ衣をかけて喧伝するのも極悪な偽善策だった。


ロシアはこれに対し、濡れ衣をかけられても通り一変の否定しかせず、米国から悪の濡れ衣をかけられ放題にしている。

 

これは、すでに述べたように、米国側がロシアを敵視し続けるほど、ロシアなど非米側が強くなって米国側が弱くなるので、プーチンが意図的にやっている偽悪戦略である。

 

前出の「勝ってないことにする」のも偽悪戦略だ。


米国とロシアの二重の偽悪戦略によって、世界は多極化している。

 


欧州はもともと人権や善悪に敏感だから、米露の二重の偽悪戦略によって苦境に陥っている。

 

米国が悪いことをするほど、欧州は米国との同盟関係を切り捨てて対米自立したいと思うが、政治軍事的に対米従属させられているので自立できない。
 

米国のクラスター弾送付に対して英国やスペインが反対を表明したが、通りいっぺんの口だけになるだろう。

 

ドイツに至っては、外相が反対を表明したが、首相(広報官)は米国への賛意を表明するというちぐはぐさになった。

 

独日は旧敗戦国だからぶざまな言動を割り当てられている。

 

これまでの覇権国の米英だけでなく、今後の覇権国である中露も「戦勝国」だから、日独は多極化後もぶざまなままだ。

 

あと百年ぐらいかな。


欧州の「人権重視」は米国によって潰された。

 

これも米諜報界の意図するところだろう。

 


欧州については、フランス暴動の分析など、まだ書きたいことがあるが、最近全般的にうまく書けなくて配信が滞っているのであらためて書くことにする。