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大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

日本政界とアメリカ政界の統一教会 1-4

家族間の内紛で金庫の中の資金が目減りする中、統一教会献金に重点を置いている。

 

1998年、文鮮明は文顕進(プレストン、Hyun Jin Moon)に愛情を注いだ。

 

プレストンは現在生き残っている彼の長男であり、元オリンピック馬術選手で、世界平和統一家庭連合(FFWPUI)の副会長である。

 

2006年には、教会の資産を管理するためにワシントン D.C. に設立された非営利団体である国際統一教会 (Unification Church International 、UCI) の会長にも指名された。

 

後継者としてのプレストンの将来は確実視されていた。

しかし、2008年、文顕進は両親に統一教会の方向性を批判する書簡を送った。

 

これに応じて、文鮮明は文顕進(プレストン)に代わって、文亨進(ショーン・ムーン)をFFWPUIの副会長に任命した。

 

同年、文鮮明の三女文仁進(タチアナ、In Jin Moon)がアメリ統一教会総会長に任命された。

 

文顕進は主流の組織から外れ、代わりに「平和構築への革新的で価値観に基づくアプローチ(an innovative, values-based approach to peacebuilding)」を促進するという明言された使命を掲げ、世俗的な非営利団体であるグローバル平和財団(Global Peace Foundation)を設立した。

 

しかし、彼は個人的に厳選された理事会のおかげでUCI会長に留まり、2011年には関連のないスイスの財団に約5億ドルの資産を寄付したとして母親から訴訟を起こされた。

 

この訴訟はアメリカの法廷で続けられており、9月26日にリークされたダンクレー牧師のズーム会議では、現在の「危機(crisis)」の1つとして挙げられていた。

 

ダンクレーは、「これは家族の問題なので、私たちは時には態度を静観していたが、これ以上は沈黙を守っていられない」と述べた。

2012年の文鮮明の死後、権力闘争はエスカレートした。

 

三女文仁進(タチアナ)は、不倫関係で子供を産んだことが明らかになり、母親韓鶴子から辞任を強要された(中傷者は韓鶴子がスキャンダルをリークしたと非難している)。

 

翌年、韓鶴子はまた、ペンシルヴァニア州の田舎に世界平和統一サンクチュアリ教会[World Peace and Unification Sanctuary Church](ロッド・オブ・アイアン・ミニストリーズ[Rod of Iron Ministries]として知られる)を設立した文亨進(ショーン)の追放にも成功した。

 

現在、サンクチュアリ教会で、文亨進(ショーン)は母親を「バビロンの売春婦(whore of Babylon)」と非難している。

 

文顕進(プレストン)と韓鶴子は、タイム誌からの複数回のインタヴュー要請を断っている。

 

しかし、文亨進(ショーン)は喜んでZoom通話に応じた。

 

「父(文鮮明)は、後継者が誰であるかを明確にするためだけに、韓国で2回、アメリカで1回、計3回も私に王冠をかぶせた」と文亨進(ショーン)は憤慨する。

 

2018年4月26日、ペンシルヴァニア州グリーリーのカー・アベニューにあるカー・アームズ社のトミー・ガン倉庫で撮影のためにポーズを取るカー・アームズ社のオーナー文國進(ジャスティン・ムーン、Justin Moon)。

 

2018年4月26日、ペンシルヴァニア州マタモラスにある自宅で、金色のAR-15「鉄の棒」を持ってポーズを取る文亨進(ショーン)牧師。

韓鶴子の権力強化(consolidation of power)は友情、結婚、家族を引き裂く分裂を生み出した。

 

信者のほとんどは、韓鶴子が率いる主流の統一教会に留まったが、文顕進(プレストンに従う者もいたし、文亨進(ショーン)の分派に加わった者もいた。

 

文亨進(ショーン)はカール・アームズと呼ばれる小型武器会社の創始者であるもう一人の兄弟文國進(ジャスティン)と同盟を結んだ。

 

2016年に開業したカール・アームズ社の、トミー・ガン倉庫ショールームでの開業式の主賓はエリック・トランプだった。

 

文國進(ジャスティン)はこのイヴェントを利用して、出席者たちに「ヒラリー・クリントンは決して米大統領になるべきではないことに全員が同意できることを願っている」と語り、盛大な拍手を浴びた。

銃は、合衆国憲法修正第2条を神の祝福にまで高める、世界平和統一サンクチュアリ教会(ロッド・オブ・アイアン・ミニストリーズ)において決定的な役割を果たしている。

 

老若男女の信者たちが礼拝中に銃器(通常はAR-15)を握りしめる一方、文亨進(ショーン)は弾丸の冠をかぶるようになった。

 

彼は、父親(文鮮明)が1960年代から韓国の武器製造に投資していたと指摘する。

 

それでも、子供たちに「同性愛の政治的課題(the homosexual political agenda)」を教え込む公立学校を非難する文亨進(ショーン)による、良く準備された派手な内容の説教は、南部貧困法律センターのヘイトウォッチから、ヘイトスピーチ指定を受けた。

 

文亨進(ショーン)にとって、自由に対する最大の敵は国家であり、2020年の選挙はトランプから盗まれたものだと今でも堅く信じている。

 

文亨進(ショーン)は、「歴史上、地球上で最大の虐殺を行った最も暴虐な勢力は、実際には中央集権的な全体主義政府である」と述べている。

現在、文亨進(ショーン)の分派は、政治的影響力においてその著名な前身団体に匹敵する存在となっている。

 

定期的にフリーダム・フェスティヴァルを開催しており、保守的な共和党員からソーシャルメディア陰謀論者の著名人まで、右翼の講演者が多数集まる。

 

極右過激派グループ「プラウド・ボーイズ(Proud Boys)」がブースを出展した10月7日と8日の最新イヴェントで、文亨進(ショーン)はステージ上で小児性愛者たち(pedophiles)を「木材破砕機(the wood chipper)」に入れることについて歌ったラップを披露した。

 

このイヴェントでは、全性愛(pansexual)のプライド旗の焼却式と、元トランプ高官セブ・ゴルカのスピーチも行われた。

 

これまでには、トランプ大統領顧問のスティーヴ・バノン、元NRA報道官のダナ・ロエシュ、ペンシルヴァニア州上院議員のダグ・マストリアーノが登場した。

 

世界平和統一サンクチュアリ教会(ロッド・オブ・アイアン・ミニストリーズ)は最近、テキサス州ウェイコ近郊の30エーカーの土地と、テネシー州東部の山にある130エーカーの「トレーニングセンター」を購入したが、文亨進(ショーン)によると、そこが将来の本部となるということだ。

 

1月26日、文亨進(ショーン)はトランプタワーのパーティーで、ドナルド・トランプ・ジュニアと元共和党大統領候補のヴィヴェク・ラマスワミと談笑する自分と文國進(ジャスティン)の動画をXに投稿した。

 

2023年10月7日、ペンシルベヴァニア州ジーリーで毎年開催されるロッド・オブ・アイアン(鉄の棒)・フェスティバルの文國進(ジャスティン・左)と文亨進(ショーン・右)。このフェスティバルでは銃、トランプ前大統領、憲法修正第2条を祝う。

今日、統一教会の主流派とその分派は、アメリカの右派からの支持を競っている。

 

リークされたダンクリーのズーム画像はまた、「ワシントン・タイムズの仕事を中心としたアメリカ における政治的影響力活動の活発化」を明らかにした。

 

2022年8月12日、マイク・ポンペオ元CIA長官・元国務長官ニュート・ギングリッチ元連邦下院議長は、ソウルで開催された統一教会のフロント組織である万国平和連合(Universal Peace Federation、UPF)のイヴェントで、文鮮明の没後10周年を記念して演説を行った。

 

一方、トランプ元大統領はヴィデオメッセージを送り、文鮮明を「真のインスピレーション(true inspiration)」、韓鶴子を「驚くべき素晴らしい女性(amazing and wonderful woman)」と評した。

 

財務記録によると、トランプは2021年から2022年にかけて、このヴィデオメッセージと他の2つのビデオ出演のために約250万ドルを受け取っており、マイク・ペンス前副大統領はUPFのイヴェントで講演するために55万ドルを受け取っていた。

 

5月にも、トランプはUPFのイヴェントにヴィデオメッセージを送った。



ストレイトは、統一教会の指導者たちはこのようなお礼を払って受ける支持を「宣教の神性の証明(as proof of the divinity of mission)」と捻じ曲げて主張し、信者たちからより多くの献金を強要していると述べている。

 

その効果は循環している。

 

つまり、教会が寄付を募れば募るほど、知名度の高い後援者を集めるためにお金を費やすことができるという循環が出来上がっている。

これは日本から直接借用した戦略であり、犯罪も銃器もほとんどない日本で、統一教会エスタブリッシュメントたちに守られた資金集めが安倍殺害に関与していると日本では言われている。

 

現在、文鮮明一族は、世界で最も銃所有率が高く、一人当たり殺人率が日本の20倍を超えるアメリカで、同様の政治的隠れ蓑(political cover)、富、そして最も重要なことに人材の採用を進めている。

 

ストレイトは次のように疑義を呈している。

 

「力を行使できる人々が自分たちの人生をめちゃくちゃにしたことに子供たちが気づいたら、20年後には何が起こるだろうか? 更に大きな目標を狙った怒りの爆発が再び起こるだろうか?」

文鮮明一族の行く先々には悲劇がつきまとう。

 

彼らの新しいアメリカでの冒険にも悲劇がつきまとうとしても、誰も驚かないだろう。

(貼り付け終わり)

(終わり)
 

日本政界とアメリカ政界の統一教会 1-3

アベシンゾウ散る 3 ~“銃の教会”と呼ばれる宗教団体~