森本学園が運営する塚本幼稚園では2015年秋の運動会で園児に次の選手宣誓をさせている。
教育基本法は第14条に以下の条文を置いている。
(政治教育)
第十四条 良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。
2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。
上記の選手宣誓は教育基本法第14条に抵触する可能性がある。
2015年9月19日に戦争法制=安保法制は強行制定された。
8月30日の日曜日には国会議事堂を10万人以上の市民が包囲し、戦争法反対の示威行動を展開した。
国会の緊迫度が頂点を迎えていた。
そのさなかに、2015年9月4日(金)に安倍首相は平日昼間に大阪に出張した。
産経新聞は次のように伝えている。
だが、わざわざ大阪まで足を運べば、橋下氏との親密ぶりを強く印象づけられる。
首相としては、会期末の内閣不信任案をめぐる対応で、新党参加の意向を示している維新の党議員を取り込み、野党の一致結束を崩したいところ。
大阪では、公明党への気遣いも忘れなかった。
首相がテレビ出演後に訪ねたのは、同党の故冬柴鉄三元幹事長の親族が経営する海鮮料理店。
約1時間、互いの家族の話をさかなにカキ料理に舌鼓を打った。
9月4日(金)の安倍首相動静は以下のとおり。
【午前】
8時18分、徒歩で公邸発。
19分、官邸着。
24分から40分、閣議。
9時19分から44分、斎木昭隆外務事務次官。
10時21分、官邸発。
47分、羽田空港着。
11時15分、全日空21便で同空港発。
58分、伊丹空港着。
【午後】
0時13分、同空港発。
1時30分から2時29分、番組収録。
3時3分から45分、情報番組に出演。
48分、同所発。
4時7分、同市北区の海鮮料理店「かき鉄」着。
5時5分、同所発。
34分、伊丹空港着。
6時8分、全日空36便で同空港発。
57分、羽田空港着。
7時18分、同空港発。
43分、自民党本部着。
44分から8時7分、谷垣禎一同党幹事長。
8分、同党本部発。
31分、東京・富ケ谷の私邸着。
その前日の9月3日(木)の首相動静として以下の行動が伝えられている。
【午後】2時17分から27分、財務省の岡本薫明官房長、迫田英典理財局長。
そして、日本共産党の宮本岳志議員が2月24日の衆院予算委員会で重要事実を指摘した。
https://goo.gl/OT61IH
2015年9月4日午前10時から正午までの間、近畿財務局9階会議室で、森友学園の小学校建設工事を請け負った設計会社所長、建設会社所長が近畿財務局の統括管理官、大阪航空局調査係と会合を持っていた事実を指摘。
埋設物の処理内容や費用についてつめた議論をし、業者側が高額な処理費用を提示するなどしていたことを独自の調査で明らかにしました。
安倍首相は9月4日に大阪を訪問して、読売テレビで生放送される「情報ライブ ミヤネ屋」に出演したあと、9月6日放送予定の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」の収録に出演した。
「戦争法制」審議がヤマ場を迎えるなかでの平日の大阪訪問については、既述のとおり、自民党内からも異論が噴出した。
参院平和安全法制特別委員会の鴻池祥肇委員長(自民党)は4日の理事懇談会で、安全保障関連法案を審議していた同日午後、安倍晋三首相が大阪を訪れテレビ出演したことについて「一国の首相としてどういったものか」と不快感を示した。
同日、国土交通省「平成27年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)の採択プロジェクトの決定について」で、森友学園の瑞穂の國記念小學院(=安倍晋三記念小学校)」の校舎及び体育館が選出され、6200万円の補助金交付が決定された。
因みに冬柴大氏はりそな銀行高槻支店次長を務めたのち、冬柴パートナーズ株式会社を設立している。
秘書官の今井尚哉氏などが、翌日に首相夫人が訪問する予定の塚本幼稚園に足を運んだ事実などがないのかどうか、丹念に確認する必要があろう。
アベ友事案はアベ友事件に発展するのが順当だ。
問題の根幹は、不動産鑑定評価書が9億5600万円の国有地が1億3400万円で払い下げられたこと。
国は埋設物撤去費用を8億1974万円と算出して、これを鑑定評価額から差し引いて払い下げた。
しかし、地下3メートルまでの埋設物除去については、1億3176万円が国から森本学園に支払われている。
そして、摩訶不思議であるのが時系列である。
2016年3月11日 地下埋設物が発見されたと森友学園が近畿財務局に通告。
2016年3月14日 廃材発見の旨を財務局が航空局へ連絡。現地確認が実施された(確認はされていない)。
2016年3月24日 埋設物対策・早期開校の為、森友学園が近畿財務局へ土地を買い取りたい旨を申し出る。
2016年4月14日 校地面積の約6割を対象とした、埋設物撤去費用8億円(1万9500トン/ダンプカー4000台分と推計)の見積りを航空局が近畿財務局へ連絡。
2016年5月31日 不動産鑑定評価書を提出(鑑定評価額9億5600万円)。
2016年6月20日 当該国有地が1億3400万円で森友学園に払い下げられ、所有権が移転。
荻上:そうした中で工事を進めていく中で、埋蔵物が見つかってそのことを報告して、その後に購入を申し出たという事ですけれども、あまりこういった契約に詳しくないといっている籠池さんが、この期間でゴミが出てきたから安くなるだろうということで、金額はまだわからない段階だろうと思うんですけど、買いますといえたのはどうしてなんでしょう?
籠池:賃借料が例えば1千円だとするでしょ。
荻上:今回は月額227万円の支払いという事になっていましたね。
籠池:なってるでしょ。その通りですけども、そうなっていると例えば一般の民家でもですね、土地が非常にきれいな土地でありましたということでありましたらその金額でしたと。ところが掘っていく事によってボーリングをして、そのところに、杭打ちをしてその上に建物を建てないといけないといったときに、下から悪いものが出てきましたと。そのときに人体に影響のない、そして軽度のものだけれども、何かヘンなものが出てきましたといったらやっぱり地主としては、本来、民民の場合だったら地主さんがきれいな土地にして、それを借主に貸しますよね。でも、お国の場合はそうじゃなかったわけですから、やっぱりちょっと国のほうも知らなかったんだろうけれども、悪い土地というか悪いものが出てきたなと。それだったらちょっと安くしてくれるんじゃないかなという思いは当然なりませんか?
荻上:ということは金額がどれくらい安くなるかという確信なしに、買えるようになるだろうということで購入に変更したという事ですか?
籠池:買える金額になるだろうではなくて、例えば深いところからも出てきましたしね。浅いところからも出てきたと。それは、これはちょっとなんというのかな。工事の期間もかかるけどたくさん入っているかもわからないなというような気持ちが、気持ちというか第六感が働きまして、これはちょっと賃借料にしたらかなり安くなると。そうすると賃借料が安くなるということは購入させてもらえる金額に近づいてくるというのではないかということで、これも自分の第六感ですが、それだったらいくらになるかわからないけど国のほうが指し示してくれる金額で購入させていただきましょうかという風な感じを持ちました。
不動産鑑定評価額が9億5600万円の国有地が1億3400万円で払い下げられた。
この件について、籠池氏は何も知らないと述べた。
荻上:その結果8億円値引きされて、実質1億円ちょっとで購入できると知ったときはどう感じた?
籠池:あのねえ、8億円云々というけど元々その金額がいくらだったのか知らないんですよ。
そして、森友学園は1億3400万円になった国有地を、なんと頭金と10回分割払いで購入しているのである。
資金代金が完済されず、抵当権も付けられずに所有権が移転するのも不可思議である。
いずれにせよ、1億3400万円の資金も支払うことができずに、10回分割払いにしてもらった森友学園が、地下からゴミが出てきただけで、「変える金額になる」との「第六感」が働いたというのは、不自然の領域を超えている。
1億3400万円の土地代金すら支払うことができない法人が、地下からゴミが出てきただけで、金額も確かめずに「購入する」と伝えること自体が不自然極まりない。
上記時系列では、購入価格が判明したのは2016年5月31日ということになる。
金額が判明して20日後の6月20日には売買が実行され、所有権が移行している。
すべての交渉記録を開示させる必要がある。