きなこのブログ

大失業時代が到来しています。大失業の恐ろしさを歴史から学ばなければならない。『大失業は戦争への道につながっている』

全米で「ヒラリーを逮捕、投獄せよ」の大合唱 2

5.7月15日に起きた、トルコ・クーデターそして10時間で失敗、のことも書いておく。

私は今もトルコで起きたことをずっと調べている。 
 
本当は何が起きていたか。
 
公表された西側の英文の記事とかを根拠にするしかない。
 
はっきりしたことは、首都アンカラで、銃撃戦で2千人ぐらいが死んでいる。
 
警官隊(エルドアン大統領側)と軍隊(クーデター軍)で激しく撃ち合ったようだ。
 
死者は公表された4百人ではない。 
 
SASのようなトルコ軍の精鋭の特殊部隊が、主力になってクーデターを実行した。
 
空軍の司令官が実行部隊のリーダーだとされる。
 
この将軍は、ピストルを突きつけられながら、アンカラエルドアン大統領の大統領警護隊 Presidential guard =政治警察=国家秘密警察官たちに反撃されて、捕まって、そのままテレビに出て、「反乱は失敗した。投降せよ」と言わされたあと、射殺されたようだ。 
 
空挺部隊と戦闘ヘリコプター部隊(メカナイズド・キャバルリー mechanized cavalry 空の騎兵隊)は動いていない。
 
15日のクーデターcoup d’etat の直後の首都アンカラの様子がほとんど映像で写らない。
 
 
エルドアンコンスタンチノープルに到着したのは、ここの空港(皮肉にもケマルア・タチュルク空港)が、反乱軍(クーデター側)に制圧されていなかったからだ。
 
首都の エルドアンの大統領官邸警護隊=警察部隊 と 反乱軍が衝突して、反乱軍の戦車が、乗用車で突っ込んでくる警護隊をぺしゃんこにした。
 
が、4,5台も突っ込んで来ると戦車でも止まるようだ。 
 
そういう戦いをやったようだ。
 
アンカラの議会にも、戦闘爆撃機が一機?二機 だけだが爆弾を投下したから、議場にいた、エルドアン派( AKP。与党、公正発展党)ではない反対党の野党の議員たちも激しく怒ったようだ。
 
エルドアンが居たのは、南部のギリシア側の Marmaris マルマリス という都市のリゾート・ホテルだ。
 
ここを精鋭のクーデター部隊が襲撃して、エルドアンを殺害する、という計画であった。
 
数十人しか護衛を付けていなかったであろうエルドアンは、すんでの差で、ホテルから脱出して逃げ延びた。
 
飛行場は制圧されていなかった。 
 
このクーデターの決行の情報を、ロシアの、シリアのラタキアの空軍基地が通信傍受して(15日の午後4時頃)いち早く、ロシアが知ってそれをトルコ政府に伝えた、という記事がある。
 
だが、それよりももっと早く、プーチンNATOの将軍たちの中に送っていたスパイから、この不穏な動きを知ったようだ。
 
アメリカの特殊部隊(ヒラリー、ネオコン系)が背後で引いている。
 
プーチンは、エルドアンに緊急で電話して、「殺されるぞ。危ないぞ、逃げろ」と言った。 
 
エルドアンの護衛隊も何人か死んでいるそうだから、相当に緊迫した、銃撃戦を含めた、命懸けの逃走劇だったようだ。
 
トルコでは、その後、6万人の公務員や、大学教授、学校の教員たちの公職追放(解職、クビ)が行われている。

捕まった クーデター実行部隊の軍人たちは、きっと、拷問にあっている。
 
後ろ手に縛られて、パンツ一枚で、床に多くの逮捕者が、転がされている映像が出ている。
 
逮捕された反乱軍の軍人は、一万人ぐらいだ。
 
幹部の、数百人の反乱軍の将校たちは、絞首刑にされるだろう。
 
もう、トルコは、偽善的な「死刑廃止」のEUの基準を満たす気は無いので、もう「EUに入れてください」運動はやめるだろう。 
 
NATO(ネイトー)からさえ、脱退しかねない。
 
トルコは、イスラム同胞団(ムズリム・ブラザーフッド)という穏健派のイスラム教(思想)が国民の多数派の支持を集める国にであることが、はっきりしてきた。 
 
これは、文明史的な規模での、人類の動きだ。
 
この500年間(16世紀から始まった)のヨーロッパ近代(モダーン)の優位制が壊れつつある。
 
 
2016年8月9日、サンクト・ペテルブルグ で
ロシア・トルコ首脳会談
 
8月9日(おととい)のサンクト・ペテルブルグのロシア・トルコ首脳会談では、エルドアンプーチンも不愉快そうに、お互い、そんなに打ち解け合っては居なかった。 
 
どっちが上か、ロシアの風下には立たないぞ、という感じの厳しい交渉だったようだ。
 
流石(さすが)に、一千年の歴史を持つオスマン・トルコ帝国 とロシア帝国の、駆け引きだから簡単ではない。
 
だが、エルドアンは、記者たちの居る前で、声明文を読み上げて、その冒頭で、「クーデターが起きた直後に、プーチン大統領から、電話をもらって有り難かった」と憮然(ぶぜん)とした表情ではっきりと言った。
 
エルドアンは、プーチンから命を助けられたのだ。
 
命の恩人の言うことを人は聞く。
 
このあとの、天然ガスの供給ルートである、黒海横断パイプラインと、トルコ・パイプラインの工事の再開が、どれぐらい両国にとって、重要なことであるか。
 
そしてヨーロッパまで運ばれる。
 
このことは、私、副島隆彦の秋に出す金融本で詳しく書く。
 
ということは、西側同盟(ザ・ウエスト)が、「ナブッコ計画」以来、トルコを、ロシアから自分たちの側に取り上げて、ロシアの収入の生命線を断ち切る、という大きな戦略で動いていたのだが、西側同盟と アメリカのヒラリー派は、決定的な大失敗をした、ということだ。
 
田中宇(たかかさかい)氏が、書くとおり、これで、シリアもトルコも、北イラクも、ロシア・プーチンの支配圏、勢力圏に入った、ということだ。
 
アメリカはもう、手出しができなくなった。 
 
7月15日のトルコ・クーデター失敗については、もっともっと書きたい。
 
6.トルコ・クーデターがあった前日の14日の、「パリ祭」(フランス人の革命記念日)の、コート・ダジュールのニースで、トラック・テロ(84人死亡、300人負傷)が起きた。
 
これには皆びっくりした。
 
トラックを全速で人混みの中に突っ込んで走らせると、本当に爆弾級の殺傷力を持つ、ということが分かった。
 
それほどの憎しみを買っている、フランス白人たちとは、どういう国民なのかを、私たち日本人は、もう一度、あからさまに見つめなければいけない。
 
犠牲者の追悼式で、浜辺で、国歌ラ・マルセイエーズを浜辺の群衆が一斉に歌い出した。 
 
この歌は、「攻めてくる敵たちの血を 我らが畑に吸わせろ」という血生臭い歌である。
 
フランスのイスラム教徒圏からの移民たちの3世ともなると、フランス語しか出来ないし、帰るにも、もう帰る国はない。
 
いじめられた、差別された、に、ISのジハードの思想を、ネットで植え付けられて、自爆攻撃(スーサイダル・アッタク)に出るのだ。
 
7.ヒラリー派は相当に、追い詰められている。
 
だから、「トランプは、大統領になる資格を有さない、人格に問題がある人物だ」と盛んに米メディアが、総掛(そうが)かりで、トランプ潰(つぶ)しで動いている。 
 
だが、真実は、ぼろぼろと漏れ伝わってくる。 
 
どう考えても、ヒラリーの方に弱点が大きすぎる。
 
私は、共和党大会(7月18日から21日)の様子をネットで細切れに見ていて(なぜか全部は公開されない)、アメリカで今、何が起きているか、が分かった。
 
そのことを出版社の編集長に次のように書いた。
 
(貼り付け始め)
 
***社 **編集長へ
副島隆彦から
 
次の 私のアメリカ大統領選ものを、年末あるいは、来年の1月20日の トランプ就任式(イノギュレイション)の直前に出せればいいと思います。
 
共和党 の 大会の2日目(7月19日)にトランプの演説のあとに、クリス・クリスティニュージャージー州知事(現職、検事上がり)が、登壇して、ヒラリー・クリントンの 罪状 」 Hillary ‘s crime list (ヒラリーズ・クライム・リスト)を、一条ずつずっと読み上げました。
 

クリス・クリスティがヒラリーを「起訴」した
 
このとき会場全体に、“ Lock Her Up ! Lock Her Up ! 「ヒラリーを捕まえろ、投獄せよ」 の大合唱 chants が、沸き起こった。
 
ものすごかった。 
 
日本では、NHKが トランプ指名受諾演説 の全文を英文と日本語訳文の両方をネットに載せた。
 
ここにも「ヒラリーは重大な犯罪行為をした」 と 数行ある。
 
私は、目下、どんどん情報と知識と、写真(画像)を集めています。
 
事態が急激に動きそうだったら、もっと早くこの「ヒラリーを逮捕せよ、投獄せよ」本 を出したほうがいいと思います。 
 
まさしく「 ロック・ハー・アップ! 」 「 ヒラリーを逮捕せよ、投獄せよ」 です。
 
この流れはもう変わることはないでしょう。
 
日本国内にはこの大きな動きは、全く伝わりません。
 
ものすごい報道統制、歪曲報道 が行われている。
 
(転載貼り付け終わり)
 
今、アメリカ全土で、この「ロック・ハー・アップ !」「ヒラリーを捕まえて、投獄せよ(刑務所に入れよ)」が鳴り響いている。
 
この真実を、日本国内に誰も使えようとしない。 
 
だから、私、副島隆彦が、思いっきり書く。
 

「ロック・ハー・アップ」